2006〜2007 Foot ball Talks

2007/6/24更新

今シーズンを総括して、個人的なバロンドール候補は以下の通り(可能性が高い順に)

カカ(ACミラン) C・ロナウド(マン・U) イブラヒモビッチ(インテル) メッシー(バルセロナ) イニエスタ(バルセロナ) ドログバ(チェルシー)
ファンニステルローイ(レアル・マドリー) トッティ(ローマ)

大本命はカカ。まさしく今シーズンミランがビッグイヤーに輝いたのはカカのおかげ。そして、それに敗れたC・ロナウドが次点。しかし、この先のフットボール界を担う男に成長。イブラヒモビッチは、怪物。恐るべき足技を備え、キープもでき、アシストもでき、決定力がある。パーフェクトに近いバランスである。
メッシーは本物であることを証明した。彼の未来は明るい。イニエスタは、その凄さが見えにくい存在。惜しい。ドログバはスーパーマン。一人で試合を決められる。ファンニステルローイは安定感。スタメンに置きたい存在。トッティは元々あったFWの嗅覚を取り戻した。まだ老け込む年じゃない。
それでも今年はカカで堅いはず。ACミランというチームあって、CLという大舞台にあって、際立った活躍をしたのだから。
他のメンバーはチームメイトの協力も大きく、さすがにビッグクラブでダントツの活躍とまではいかなかった感がある。

今シーズンのヨーロッパリーグ中、最もハイレベルなフットボールを展開していたのは間違いなくプレミアリーグ、そしてマンUだった。
チェルシー、アーセナルというライバルとの戦い、もう少しリーグでも粘ってほしかったリバプール。ダービーだけは熱かったマンC。調子を取り戻したトットナム。
リーグとして、プレミアは今シーズン頭一つ抜けていたかもしれない。
そして最も面白い展開を見せたのがリーガエスパニョーラ。バルサとレアルの優勝争いという中にセビージャというスパイスも加わり、最高の盛り上がりを
見せた。バレンシア、アトレティコなどにもう少し頑張りがほしかったが。
ブンデスリーガ、エールディビジも展開的には最終節で決まったがバイエルン、フェイエノールトという本来リーグの中心になるべきチームが脱落したということもあり、リーガには一歩及ばなかった。
セリエAは巷で言われているほど退屈なシーズンではなかった。インテルの試合は見ごたえがあったし、ローマの試合は新しいスタイルを提供してくれた。
ジーコ率いるフェネルフバチェが優勝したトルコリーグは「それでもジーコは監督として無能である」ことを印象付けた。
心配なのがリーグ1。マルセイユやPSGは2流のチームと化し、リヨンだけが1流に近づいてきた。2極化がこういう形で進んでしまうとリーグ戦の魅力は全く
ないと言っていい。
俊輔がMVPに輝いたスコティッシュプレミアもレンジャースがもう少しがんばってくれないと、面白みがない。今シーズン、チャンピオンズリーグでセルティック
がこれだけ善戦していなかったら、特に特筆すべきリーグではなかっただろう。



 
UEFA CHAMPIONS LEAGUE
CL
順位 チーム
優勝     ACミラン
2位 リバプール
ベスト4 マンU
リバプール

バルサ、レアル、インテルが破れ、バレンシア、リヨン、バイエルンの実力派も敗退。
チェルシーを除けば、強豪ながら前評判の高くなかった3チームが残った。
マンUはチェルシー黄金時代の牙城を崩せるか、というレベルだったし、ミランはリーグでのマイナスPやFWのコマ不足
リバプールは相変わらず一皮向けないという状況。

プレミア勢がベスト4の3枠を埋めるという強烈な結果だが
現在(4/30)で最も優勝に近いチームはどこだろうか?

個人的には、今大会はチェルシーが来る様な気がしている。

マンU、ミランは勝ったほうが勢いに乗りそうだが、マンUはC・ロナウド、ミランはカカというエースの出来に依存しすぎている。
バロンドールの可能性が非常に高い2選手だが、実はドログバという本命も存在することを忘れてはならない。
ルーニー、ギグスというコマを抱えるマンUだが、リーグ優勝のウェイトが実はCLに匹敵するほど重い。
逆に、リーグへの逆転よりCLに重きを置くチェルシー。バラックの離脱も、これまでの「噛み合わなかった歯車」を修正する
逆転効果を生むかもしれない。
リバプールの奇跡だが、何度も見れるものではなく、現戦力で残っていること事態、賞賛に値する。
ミランはやはりFW不足。ロナウドはCLには出れないし、ピッポの奇跡を頼るには年を重ねすぎた。
加えて、壁にぶち当たっているエースジラルディーノ。カカをサポートできるのがセードルフだけというのが現状ではないか。

上記のような予想をすると、有り余る資金を、かつて類を見ないほど上手に運用したチェルシーが
ついに利益還元するような気がするのである。

5/13
えー、すいません。チェルシー負けました。
そんな訳で2年前の再現です。しかもミランは今回もホーム扱いなのに「白」を選択。
なんでやねん。実力的にはミラン優勢なはずだが、リバプールは、シーズン中、今がピークの状態。

FWのコマ不足を決勝でもカカがなんとかしてくれるのか?逆に予想が出来ない決勝戦。



UEFA CUP
EL
順位 チーム
優勝     セビージャ
2位 エスパニョール
ベスト4 ブレーメン
オサスナ

スペインの3チームが残ったUEFAカップ。試合としてのクオリティは非常に高いものが多かった。
特に決勝はエスパニョールの善戦が光り、PKまでもつれ込んだ延長の同点劇。
ただ、大会の位置づけはCLの下位大会の位置づけがよりはっきりとしてしまい、下のチームががんばってるなという感が否めない。




LIGA ESPANOLA
LIGA
リーグ順位 チーム CL優先権
1位 レアル・マドリー CL出場
2位 バルセロナ CL出場
3位 セビージャ CL出場
4位 バレンシア CL出場
以下 ビジャレアル UEFA杯出場
カップ順位 チーム
優勝  セビージャ
2位 ヘタフェ

いつの間にか、優勝=必然。のバルセロナ。3連覇となれば偉大な偉業に違いないが、昨年の圧倒的な感動があるせいか
ハングリー精神に欠ける。そして、ここまで残るとは思っていなかったセビージャ。
そして、ハッキリ言ってかなり上手く言ってるように思えるレアル・マドリー。しかし、いつまで経ってもネガティブな意見ばかり。
もはや、本人達もがそれを否定しない。
ベッカムは予想に違わず素晴らしいプレーヤーということを再び思い知らせてくれた。言ったでしょう?
でも、彼の実力からすると当然で、今後も過大評価も過小評価もする必要はないんですが。

まあ、リーガ=エンターテイメントなので、これがセリエだったら問題なかったはずだが
レアルを追われそうなカペッロも、魅せるフットボールができなければ仕方ない。
そういう点では、国王杯で見せたメッシーの5人抜き。これ以上のリーガの魅力はない。

運命の逆転劇になった前節(5/14)レアルの逆転劇にバルサの土壇場での同点被弾。
天と地が入れ替わり、直接対決で負け越しているバルサは2位に。
やはり恐るべきは白い巨人。
奇跡は続く。なんと同率のまま3位セビージャまで優勝の可能性を残し、決戦の最終節へ。

6/18 リアルタイムで見てます。馬鹿でしょうか?
そんな意見を吹き飛ばすような意外な光景が、レアルvsマジョルカで起こる。なんと、なんと、マジョルカ先制!!!!
首位レアルは序盤で劣勢に立たされた。そして、それを見たバルサの試合は盛り上がる。
勢いづいたかバルサ先制!!キャプテン・プジョルのスライディングシュート!あっぱれ。
奇跡が・・・・今度はバルサに起ころうとしている。
一方、セビージャは難敵ビジャレアル。苦しい戦い。
そして、バルサは、なんと追加弾を連発。前半終わって3-0とした。

前半が終了。この時点で首位が入れ替わった。1位バルサ(+3)。2位マドリー(+0)。3位セビージャ(+1)。

後半早々、バルサがだめ押し。これでこっちの結果は見えたか。
そしてビジャレアル先制。セビージャは脱落か。リーガの行方を握る試合はレアルvsマジョルカ戦に絞られたようだ。
レアルはチャンスを逃した後、最悪のピンチを相手のミスで逃れる。もしもこれが決まっていたらリーガはここで終わっていた。

後半15分、サンチャゴベルナベウの時間表示が消える。あせらせない為に、意図的なものか。
ベッカムがレアルでのキャリアを終える交代。その直後、代わって入ったレジェスが同点弾。大騒ぎ。ただしレアル逆転には勝利が必要。
そして押しまくるレアル。ロビーニョのシュートも好セーブに阻まれる。しかし、そのCKからついに、ディアッラ逆転ゴール。揺れるベルナベウ。
同時に掲示板に時間が戻る。残り9分。今度は守りきれ。
直後、鮮やかな1、2からレジェスが3点目!!優勝をグッと引き寄せるゴール。カシージャスまで飛びついて祝福。
トムクルーズ、テニスのナダル(元バルサ、ドリームチームでマジョルカにも移籍したミゲル・アンヘル・ナダルの甥のくせに)大喜び。

一足早くバルサ戦終了。5-1.しかしロナウジーニョに笑顔は無い。ラストプレー。なだれ込む気満々。FKをマジョルカが吹かして終了。

レアルマドリー、劇的な逆転劇で優勝。多くの奇跡によってもたらされた今シーズンのマドリーの復活劇。
ロベカル、ベッカム。二人のカンピオーネは最後にその奇跡を体感してスペインを去る。



 
PREMIER LEAGUE
PREMIER
リーグ順位 チーム CL優先権
1位 マンU CL出場
2位 チェルシー CL出場
3位 リバプール CL出場
4位 アーセナル CL出場 ?
以下 エバートン UEFA杯出場
カップ順位 チーム
優勝  チェルシー
2位 マンU




戦前の予想を大きく覆し、華麗なる復活を遂げた赤い悪魔。
ここぞの大勝負に負けず、憎らしいほどの勝負強さを取り戻した。一皮向けたC・ロナウドを筆頭に、ビッグクラブにも
関わらず、選手がどんどん成長するマンチェスター。サー・アレックスには頭が下がる。

ライバルのチェルシーはCLに切り替えた感がある。
アーセナルはモチベーションを失っている
しり上がりに調子を上げたリバプールに順位をさらわれた。

ライバルチームがもう少しがんばってくれれば、CLベスト4に3チーム残したリーグだけに
もっと楽しめたはずだが。

イングランドはカップ戦も熱い。しかも決勝のカードはチェルシーvsマンU。モチベは同等といえども
若干、チェルシーの方が鬼気迫るものがあろう。
結果は、果たしてその通りとなった。延長でのランパードとドログバのミラクルな1,2。
日本人であれが出来る選手がいれば、Wカップで決勝までいけるかもしれない。
そんなプレーでチェルシーが戴冠。


 
SERIE A
SERIE
リーグ順位 チーム CL優先権
1位 インテル CL出場
2位 ローマ CL出場
3位 ラツィオ CL出場
4位 ACミラン CL出場
以下 パレルモ UEFA杯出場
カップ順位 チーム
優勝  ローマ
2位 インテル




インテルが至上命題であったスクデットを獲得。連覇という形だが、実質久々の優勝である。
ミランもユーべも戦線から脱落していたセリエA。
トッティの爆発を武器にしたローマはポテンシャル以上の戦績を発揮。
元来、ゼーマンの下FWであったトッティが本来のゴールセンスを呼び覚ましたシーズンである。
2足の草鞋を続けたミランが、なんとかCL圏内にこぎつけたのは、1にも2にもカカのおかげ。
CLでも目下、得点王驀進中のブラジル人MFは、2002年のW杯のサプライズ召集というなつかしの前評判を
5年かけて、その召集が当然だったといえるほどに成長した。
個人的にはセリエのMVPはイブラヒモビッチだと思うが、カカは独力でミランを勝利に導ける選手だと立証した。
さて、そのイブラヒモビッチであるが、スウェーデン人でありながらバルカンの血を引くクロアチアのテクニックで
新しいFWの世界を切り開いたと言える。そういった意味でマルコ・ファンバステンに最も近い可能性と思える。
チームを選ばないその才能。恐るべき逸材である。

結果的に見て、出来レースとも受け取られない今期のセリエAだが、イブラヒモビッチの超絶テクニックなどもあり
試合自体のクオリティは高かったと言えるのではなかろうか。
来期はユーべも帰ってくるだろうし、非常に楽しみなシーズンと言えそうだ。




      
OTHER

ブンデスリーガは大接戦。
この国の優勝争いはこういうケースが少なくないんだけど、シュツットガルドが最終戦でコットブスに先制され、シャルケが2点勝ち越し。
この時点で優勝の権利はシャルケにひっくり返る。しかし、シュツットガルドが同点。シャルケが優勝する為にはあと2点取る必要が。
もう、解説の倉敷さんと金子達仁は大騒ぎ。この二人はやっぱ面白いね。
でも、最終的にシュツットガルドが勝ち越し、シャルケは1点返され、優勝はシュツットガルドに。
呪われているかのように優勝を逃すシャルケ。残念。
そしてCL圏内を逃したバイエルン。ハーグリーブスはマンUに持っていかれるのか?

リーグ1は早々に決着。リヨンは2位以下に勝ち点20の差をつけて優勝。圧倒的な差にリーグ1自体の盛り上がりが不安。

オランダPSVは最後に苦しみながら優勝。ちょっと情けない。


セルチックが圧倒的差で優勝。俊輔がMVP。やはりCL効果が大きいか。
もっと大きな舞台でがんばって欲しいとも言えるが、スペースが必要な天才には適正が必要だ。
「合う、合わない」が存在する日本の天才。セルチック残留は悪くない