FUJIのクロージングが決まったものの、間違いなくガッツリ見れるのは今日しかない。
10年前の赤坂ブリッツが、昨日のことのように思い出される。
思えば、どーしてもチケットが取りたくて、10年前にヤフオクを始めるキッカケになったのがこのバンドだった。
LIVEを見た後に、ヘロヘロなのに高揚感が収まらずに寝付けなかった若かりし頃。
AXでは「LAST DANCE」と書かれたツアーTが飛ぶように売れていた。
日本で数本を行った後に、ロンドンで1本、地元のリーズで2本やっておしまい。
解散なのである。
こんだけ日本推しのバンドも珍しいが、日本人もこのバンドがとにかく大好きだ。その理由が「音」と「LIVE」いう所が素晴らしい。
速攻でソールドアウトの公演は、モチロン満員。
19:00。前座もなく4人が登場。
会場は割れんばかりの拍手と喝采。・・・愛されてたなあ。
2011年。日本にやってくることの意味も、もちろん大きい。映画関係の海外スターは原発を恐れて、一人も来日していない。
彼らが、そんなことおかまいなしにやってきてくれることの意味。ラストツアーに日本を選んでくれた意味。
ロブの「10年前に僕らはここにやってきた。日本にありがとう。キミ達はとても美しい」というMC。
会場からはこちらこそThank youという声があちこちから巻き起こる。
さあ、ラストダンスの始まりだ。
OPからアッパーなナンバーが連発。
会場は、まさに沸騰状態。男女比は前線にも関わらず6:4という感じ。しかも女子がテンション高い!
単純なタテノリじゃなく、グルーブがグイグイくるノリで、心地良い位のモッシュ状態。
混雑してるんだけど、みんなが踊りたくて、飛び跳ねたくて仕方ないので、ちゃんとその余裕が確保されている。
煽れば応えるし、予定調和な感じがしないこの感じ。10年前とおんなじだ。
6年前の来日では、LIVEの出来はそれなりだったけど、楽曲がイマイチだっから。
今回はみんなが大好きな1stがメインでEPからもバンバンやる。不人気な2NDはあまりなく、復活の3rdは割と多い。
みんなが望んだセットリストかな?
ロブはThank youよりも「アリガトウ」を連発。オーディエンスも「ロブさーん」と陽気に声を掛ける。
良い雰囲気だ。
なんつかーか・・・みんなこのバンドが好きなんだよなあ。
ノリ方とか、手の挙がり具合でそれは一目瞭然。
「FUJIに来る人?」(多分そういってた)の問いにソッコーで「yes!」って手を挙げたけど、他に手を上げた人は多くない。
今日来てる人は、これがMUSICのラストダンス確定なのだ。
ちょっとだけ寂しそうに微笑むとアンセムが鳴り響いた。
The People。上からみたらすげえことになってるだろうな〜ってくらい1FのテンションUP。
サビを一発目から預けてくれたが、ホントに全開で応える会場。
バンドも嬉しそう。
合唱というより、大騒ぎと言った方が良いかもしれない。このLIVE、ホントに客が良い。
ラストは、6年目はやらなかったインストゥメンタル。
ああ・・・これだ。
10年前は、演奏の不安さがちょっとだけ覗いていたけど、今は違う。
目で追わなくても4人がそれぞれ、自分のタイミングで音を鳴らしている。ドラム・・・上手くなったよね。
速い・・・圧倒的に重くて速い・・・。
そして、このアンコール1曲だけで終わってしまった。
会場ではライトが点いて、スタッフが機材を撤収し始めても、ほぼ満員の客の拍手が鳴り止まない。
オーケストラとかでは見ることがあっても、LIVEこんなの見たのは初めてだ。
みんな、これでサヨナラしたくないんだろうなあ・・・。
スタッフが仕方なく撤収を呼びかけて、ようやくみんな会場から出たものの、名残惜しそうだった。
FUJIがある人は、本当のラストダンスに思いを馳せるけど、FUJIにこれない人にとっては
ちょっとあっけない終わりだったかもなあ。
すげえ良いLIVEだった。演奏に感動したというより、会場の一体感に感動した。
最高のオーディエンスと一緒に楽しんだ夜だと思う。
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