Home Theater

自宅を映画館に

ホームシアターを導入したのは1999年。ちょうどDVDの普及が進み、映像だけでなく音声の能力も飛躍的に向上した年でもある。
自宅を映画館のような空間に変貌させるシステム。
当時のシステムはかなり改良の余地を残すものだったが、現在のものはだいぶこなれている上安価に手に入るようになってきた。
ある程度のサイズのTVとDVDもしくはBDプレーヤーを手に入れたのなら、是非ともおススメしたい一品である。

◆システムの種類
シアターシステムは通常の「2ch」=左右のスピーカー、「2.1ch」=左右のスピーカー+サブウーファー
そして「3.1ch」=左右のスピーカー+サブウーファー+センタースピーカー
「5.1ch」=左右のフロントスピーカー+サブウーファー+センタースピーカー+左右のサラウンドスピーカー
「7.1ch」=左右のフロントスピーカー+サブウーファー+センタースピーカー+左右のサラウンドスピーカー+左右のリアスピーカー
さらには左右のサラウンドをフロントとリアに分けた「9.1ch」なども登場している。
ちなみにウーファーを「1」でなく「0.1」で表現するのは出せる音の質が、重低音に限られるためだ。


上記で最もメジャーなものが「5.1ch」映画のソフトもこのタイプが一番多い。
個人的にはスピーカーは多ければ多いほど良いと思っているので、可能であれば9.1まで増やしたいところだが
ソフト自体の対応が5.1どまりなので少々ツライ。事実、我が家でもようやく7.1chに増やしたばかりである。
さらに言えば、通常のTV番組は2chのステレオ録音がほとんどなので、日常使用には物足りない。
・・・しかし!技術の進歩は素晴らしい!
最新のAVアンプでは2chの素材をシステムの数に合わせて擬似的にサラウンド化することができるのである。

それでは・・・安価でも映画館にできる、その5.1chシステムを、もうちょっと詳しく追ってみよう。

@AVアンプ

 

アンプはミュージックシステムの心臓と言ってもいい。全てのスピーカーの味付けさえ、アンプに左右される。
・・・しかし、通常の2chのピュアオーディオと比べると、AVシステムのアンプは評価が低い。
これは、もう開き直るべきであろう。
ピュアオーディオは、本来あるべき音にどれだけ近づけるかを追求するもの。
逆にホームシアターは、本来あるべきではない音の動きを、味付けして追及するもの、なのである。
全く逆の発想であるがゆえ、もはや評価は望むべくも無い。
ただし、TVなんて擬似的であろうと、過剰な演出であろうと、変化があったほうが”面白い”。
デノン、ヤマハ、オンキョー、マランツ・・・色々メーカーが出しているシステムを使い比べ、聞き比べて、
個人的に一番しっくりきたのが「ONKYO」である。
現在はエントリーモデルのTX-SA606を使用しているが、これが非常に変化もあって気に入っている。


さらに、オーバースペックは重々承知ながら、電源ケーブルをキンバーケーブルのPK-10にした。
これは信じがたいことにビックカメラで6,800円の超大特価1点モノという(普通は45,000円です)
神からの贈り物である。
AVアンプは各スピーカーだけに限らず、DVDやBDなどのプレーヤーの「映像」信号もTVに伝える役目も果たす。
Aセンタースピーカー

 

ホームシアターシステムで唯一、左右対称の必要性のないスピーカー。
それがセンタースピーカーである。一般的に横に細長い。
シアターの中で主にセリフなどが、センタースピーカーからはき出される。
これが粗悪だと、一番肝心な所が聞き取れないということになる。
画面と近い場所に置く形がベスト。アンプからの距離も短いのでちょっと太目のケーブルで値段が張るタイプ
でもいいと思う。

Bサブウーファー

 

システムの中で、最も大きく、クソ重いシステム。
必ずしもデカイ必要があるとは言わないが、フロントスピーカーの1.5倍はでかくないとバランスが悪い。
ウーファーがでかいほどマグネットもでかいので、マジでクソ重い。
効果を得ようとして余りにも能率を上げすぎると、映画の爆発シーンとかでホントに爆発するハメになる。
尚、置き場所とリスニングポイントによって異常に聞こえ方が違うので、セッティングには注意。

Cフロントスピーカー

 

フロントスピーカーは2chシステムの際に必要なシステムなので、実はAVアンプの次に買うべき機器。
その為、ある程度は頑張ってもいい・・・のだが、5.1chにした途端にセンターに主役の座を奪われる。
サラウンドにした場合、フロントを強調させすぎるとバランスが悪くなるので脇役に徹してもらうしかない。
そんなわけで、それほど高くなくても大丈夫。
ちなみにトールボーイ型とブックシェルフ型、基本的に性能は大きな差は無い。
ただし、スピーカーの高さは顔の高さで合わせたほうが良いので、台が無い場合はトールボーイのほうが楽。
Dサラウンドスピーカー

 

サラウンドスピーカーは、効果音用である。サイズは最も小型で構わない。
サイズが小さいからと言って、効果が薄いと言うことはない。
それよりも置き場所に融通が利くほうが遥かに良い。
最近のサラウンドスピーカーは小型でも音質は良いし、アンプで音量を調節するのでバランスは合う。
ケーブルに長さが必要となるので、値段が手頃でも、余りにも貧弱なケーブルでなければ問題はない。
長ければ長いほど、ケーブルを束ねたり、左右の長さが違ったりしてしまうが、それは厳禁。

サラウンドシステムの場合、ついて回るのは映像。
恐らくHDMIでの接続になると思われる。HDMIの高級モデルになると、価格差が4〜5万になるが、デジタルの場合、アナログに比べ
大きな差異は見られない。ここにお金を掛けるのは微妙だと思う。

サラウンドで一番大事なのは、機材云々よりも、リスニングポイントと位置関係の調整。
これがハマった時のスターウォーズなんかはハンパない宇宙戦争になる。

また、ピュアオーディオと違う楽しみ方ができるのがDVDオーディオ。
ビートルズのLOVEは、正しくこのシステムで聞くためにあるような作品。絶対買った方がよい。

サラウンドは、TV番組、映画、LIVE放送、ゲームなど非常に幅広く楽しめるシステムだし、毎日聞くタイミングがあるので、あらゆる音楽の
システムで、最もコストパフォーマンスが高いシステムかもしれない。
使用頻度、楽しさと言う点ではあらゆるオーディオの中で、最高といえるので、是非とも導入してほしい。