1 Fuji Rock Festival 2011 2011.7.29〜7.31 at 苗場スキー場
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1日目 7/29

AM 5:00。
例年になく、早起きでとりあえずシャワー。
日焼けの跡は痛くなくなってきたものの、皮がむけるなあ。このままフジに行って、さらに焼けるんだろうか。

7:00頃に毎年おなじみのツレを拾って関越へ。
天気は曇り空から、霧雨へ。
うーん。今年は初日から雨かかなあ。
群馬に入ると結構な雨が降ってきて、なんだか危ない感じ。
一昨年の初日はキツかった。嫌な思い出が蘇る。

今年も先に宿の方へ向かう手はずになっているので湯沢ICに向かう。
購入から三日のFITはだんだん慣れてきて、逆にヤバイ。
こんな便利なクルマに慣れてしまったら、もはや他のクルマに戻れない。

快適な走行で、9:00過ぎに湯沢ICを降りて、宿に向かう。早い。
が!!
ここで、この快適なクルマがボロを出す。
何故か、ICの周りをぐるぐる回し始める。一度も道を逸れた覚えが無いのだが・・・。
あんまりにも怪しいので、ナビの右左折を無視して地図のみを見ながら走ると
・・・・・・・
なんと・・・・
この道は・・・・オトギリソウへの道。
ストーリーテラーでタモリが出てきそうなこの展開。ナビがおかしくなったのは世にも奇妙な扉を開けてしまったのかも。

オトギリソウが見えてきた。いかん・・・呪われている。
まったく気にせずに予約した宿は、あのオトギリソウの2件となりの建物だった。
民宿からホテルへバージョンアップしてみたが、今いちホテルっぽいとは言えない。

宿に着くとオーナーが出てきて、宿の説明を始める。
・・・長い。
・・・・・・これは・・・・部屋の準備で、時間引き伸ばしてるだろーーー!!
もう、なんか、世間話が始まった。
オーナー「雨が結構降ってるけど、、靴とか大丈夫?」
俺「ああ、防水の山靴があるんで平気っすよ。」
オーナー「靴よりも長靴が良いよ。ホラ、コメリ(新潟に多いホームセンター)があるんだよ。この地図あげるよ」
俺「はあ・・・。(長靴>防水靴か・・・まあ、そういうこともあるもね)」
オーナー「ちなみにこの地図に、うちのホテルは載ってないんだけど」
おい。

このオーナー。すげえ良い人なんだけど、淡々と喋るんで、完全に笑ってはいけない世界観を出してくる。
アゴに手をやる振りをしながら口を強引に開いて笑いをガマンする。なんて恐ろしい呪いだ。
オーナー「雨はね。降ったり降らなかったりかな」
じゃあ、その情報いらねーじゃん。ちょっと、マジやめてくれ。
オーナー「お風呂はいつでも入れます。まあ13:00〜15:00は掃除してるんだけどね」
いつでも入れねえじゃん。ちきしょう、この野郎。

部屋の準備ができたのか、ようやく開放される。
EVがある。おお、これはホテルっぽい。部屋も

ベッドだ!
・・・3つあるな。3人目は誰なんだよ。怖い・・・。

部屋に荷物を置いて、ノースを着込んだ状態で出発。鍵は・・・
オーナー「鍵はね、持っててもらってもいいし、フロントにポンと置いといてもらっても良いよ」
ダメだろ!置いといたら誰かに入られちゃうでしょ!

会場に入る前にヘロヘロになりながら、苗場です。
今年は湯沢方面からの右折ができる。時間帯が良かったかな?10時過ぎなので、比較的空いている。
 
天候は弱い雨が降っており、今日はずっとこんな感じかな。
リストバンドの列は、大体20分くらいで引換所にたどり着いた。今年は折れやすいピンはやめたらしい。
いつもの引いたら戻せないパターンのタイプに戻っていた。
長すぎる部分を、今年も切ってもらって快適な長さ。

ちなみに、色分けすると、三日券が、ご覧の赤。初日が緑。二日目が黄色。三日目が青のリストバンドでした。

入り口に向かって歩く。
なんか・・・ちょっとだけ、震災の日の帰宅難民を思い出す。

場内のクルマには、ちょっとおかしなクルマも・・・。よくこれで来れたよな〜。
コンビニの段差こせないでしょ。

入り口には「おかえり」と書かれた看板なんかも並び、今年もここに帰ってこれた喜びを感じる。
なんだか、ちょっと感傷的な年になりそうだけど、ここでの約束は一つ。とにかく楽しむこと。
さーーー、今年もスタートだ!


とりあえず、いつものように陣を張って、ラインナップを確認。
うーむ。やっぱオットーだな。陣地からすぐの距離にあるレッドマーキーへ。

初日のOPアクト。雨のせいか、入り口から近いせいか、いやいやオットーの実力か。レッドマーキーは盛況。

MCの「ハゲとロン毛と、メガネとアフロのバンドです」はウケた。
音はCoolなのに、その辺は大阪のノリなんだよな〜。
ただ、勢い重視のせいか、意外とメロディが割れたりして残念。
もっと打ち込みっぽさとヘヴィネスがバランスよく同居した音だと思ってたけど・・・。
LIVE感があるのは悪くないけど、期待からずれてたので微妙だった。

朝飯を食っていなかったので、オアシスエリアでメシを探す。まだ、並ばずに買える時間だ。
色々迷ってナシゴレンとグァバカクテルで腹ごしらえ。

こちとら学生時代にバイトで何年もナシゴレンを作っていた経験がある。
並のナシゴレンじゃ・・・うまし!ナシゴレンうまし!
簡単に陥落される俺の数年間。つーか、俺ナシゴレン好きだわ、やっぱ。

朝からゴキゲンになって、次々いくぜぇ〜なテンション。雨なんて慣れっこだ。
早くも田んぼができたグリーンステージ。
リアム先輩からはハイプ(メディアによって過大評価されているバンド)扱いされているVACCNES。
実力の程はいかに。

ふむ。キャッチーだし、演奏も中々。グリーンでも浮くことはない。
リアム先輩は辛口すぎるよ。
ちょっとギターの動きが古臭すぎるのが難点かな。70〜80年代のロックの動きだよ。
ハイプではないのは間違いない。ヴァンパイアウィークエンド級にはなりそう。

雨足が強くなってきて、屋根無しのLIVEだったけど、防水帽子は絶好調。ここんとこ防水系でハズレを引いていない。
フジの雰囲気にも合っているし、テンションが下がることも無い。

新人の実力を確認した後は、再びマーキーへ。
前のバンドが終わったばかりのところ。
ちょっと待ちがあって、ペインなんちゃら。
 
オープニングでなでしこの優勝を祝ってくれた。日本はチャンピオンなのだ。
ツレは気に入ってるバンドみたいなんだけど、あんましピンとこねえなあ。
リアム先輩のせいで、俺も辛口になってるんだろうか。

仕方ないので、一人でグリーンへ。
 
苗場食堂の向かいで鮎を買う。
美味いんだけど、骨が多くて身がすくねえ。
もうちょい安くてもいいと思うんだけど。
鮎を食いながらカイザーチーフス。

海の向こうでは、そこそこのフェスならトリを努めるほどのバンド。日本だと・・・そんなでもねえよなあ。
人気よりも実力はどうだ?
・・・・ふむ。やっぱ実力はある。安心して見ていられるなあ。
Rudyは良かった。

安定した演奏を堪能した後は、橋(ところ天国)を渡って、ホワイトよりあっち側に行ってみようかなという感じに。
ツレと合流して、ヘブンに向かう。
今回、特にまいったのが、携帯の繋がりにくさ。
音声通話は問題なかったが、携帯のネットは全然ダメ。恐らくスマフォが普及したせいでパケットが圧迫されてるのだろう。
数人が携帯をいじってるだけでパケットが満杯。
ツイッターすら見れない。
合流したい時は気をつけよう。

ボードウォークは、何故かウサギの集団。
色が怖い。
 

ヘブンに続く道は結構、混雑していて抜けるのに30分以上かかった。
ただ、シャーベッツは思ったより満員御礼というわけでもなく、たまたま時間的に移動の時間とぶつかったようだ。

浅井の声は、ヘブンの雰囲気よりもマーキーの方がしっくりくる。
シャーベッツ自身が、盛り上げるという感じじゃないから。
 
淡々と、じっとりと続く演奏。そして雨。そしてシャボン玉。シュールな光景だ。

これだっ!てLIVEがないまま夕暮れ時になってしまった・・・。
陣地への帰りすがら、ホワイトでSAKEROCKを見る。うわあ、すげえ盛り上がってる。

これを見れば良かったかな・・・。ちょっと後悔。

少し歩いて小腹が空いたのでピザと米粉のお揚げを食う。
 
ここで小ネタを挙げると、フジにはピザを扱ってる店がいくつかあって、意外と高い。
オアシスエリアのピザは写真のサイズで1600円。
ヘブンのピザ屋も1500円〜しかも混んでる。
時間帯によっては穴場になり得る朝霧JAMの舞茸屋。舞茸ピザが900円。ここは安い。けど売り切れも早い。
入り口の外の屋台では1600円〜。全体的にピザはニーズが高い食材らしい。

腹も膨れて、マーキーへ行ってバースデイを見る。

新譜からが多いのか、あんまり知ってる曲をやってくれない。
演奏は、今さら文句のつけようもなく、日本の現役ロックバンドで、海外勢に引けをとらない唯一の存在かも知れない。
カレンダーガールが鳴った時は、さすがにテンションが上がったが、ちょっと遅すぎたかな。
でかいステージだったら、ヒットパレード形式でやってくれたんだろうなあ。

外に出ると、日が沈んでいる。
初日のクライマックスが近づいてきた証拠だ。

正直、久々のサル(アークティックモンキーズ)はちょっと期待していた。
初めてサマソニで見たときに「上手いなあ」と思ったガキ共は、世界中でLIVEをこなし、あれ以上になっているはずだ。

会場の期待値も高く、グリーンステージはかなりの入り。
これなら金曜のトリがサルで、土曜がコールドプレイでもよかったんじゃないだろうか。
定刻通りにモンキー登場。革ジャンだ〜。ダラ〜っとした態度のくせに、演奏は超しっかり。
つーか、やっぱうめえ!コイツラ、マジでいくつだよ。

さらに、1st,2ndからもまんべんなく。ココがポイントだと思う。
普通、サイケに寄った(3rd)後にこんだけカラーの落ち着いたアルバム(4th)を出したバンドって
過去の曲を「盛り上げ用」にしか考えなくなっちゃうんだけど、
自分たちの過去を否定するんじゃなくて「新しい作品はこんな感じにしただけで、どのアルバムも関係ないぜ」みたいな。

個人的には3枚目はあんまり好きではないんだけど、本人達はそんなこともなさそう。
UKの新人と言えば、大体2枚目で壁にぶつかって、復活作が出せるまで、パフォーマンスが下がるもんだけどコイツラにはそれがない。
売上の上下や、現在のシーンとは全く切り離された本人達の価値観。それがシーンの最先端であるのもすごい。

もう、ホントに平然とドカンドカン鳴らした後に、メロディアスな流れに繋いで、気分が向いたら煽りまくる。
LIVEの流れを一切止めることなく、ストイックに弾きまくりバンド間の連携も抜群。圧倒的だ。
前も書いたかもしれないが、これぞ叩き上げの強み。こなしたLIVEの数が違う。
人気先行のハイプではなく、実力先行のスターだった。
サルはCDよりもLIVEだ。そう感じさせてくれたステージは、一瞬の花火のように過ぎ去った。

サルのLIVEが終わって、ザワザワ…ザワザワ…な中を、一旦、小休止でポカリのブースへ。
結構、女子がいたようで「アレックスは理想的な男前に成長していた」なんてジャニーズみたいな寸評を述べていた。
ふううむ。目の付けどころが違うなあ。

コールドプレイは混雑必死。
とりま、帰りまでの最後の晩餐・・・にしてはしょぼいカレーパン。
「揚げたて」という言葉につられてしまった。
うむ。美味。作りたてのものは、基本、まずいハズがない。


早めに戻らないと、エライことになりそうだけど、ちょっとだけマーキーに寄り道。
シスター・オブ・メルシー?かな
スモークがすごい。本人達が全く見えない・・・。

いつ、これが晴れるのかと思っていたが、次の曲でも張れる気配なし。
・・・・これ、カラオケ流されてても、わかんねえな。
なんか、ずーっとこんな感じっぽい。正体明かしたら、いかんのだろうか・・・。

ようやく、グリーンに戻り、 三角イスを広げてステージ右手のアスファルト部分に座る。モッシュピットにはいかない。
なんか、コールドプレイは、LIVEもTVも、何度も見過ぎてアーティストというよりエンターテイナーに見えてしまってちょっと冷めてしまったわけで。
クリスは良いヤツなんだけど、世間が言うように、ちょっとピエロに見える時がある。

こうして、見る位置自体も斜めな目線で初日の大トリが始まった。
やっぱり、モンキーズよりも人の数は多い。とりあえず、一度は見たい、コールドプレイのステージ。ってな感じか。
何故かバックトゥザフューチャーのテーマ曲での入場。
今年は結構、未知との遭遇とか、ジュラシックパークとか、この手の映画のテーマ曲で入場するアーティスト多し。

登場しての一発目は新曲。
iTunesで聞いた時は、パっとしなかったけど、LIVE映えする。スケールが大きいってことなんだろう。
おお〜なんて思ってたら、レーザービームがガンガン飛び交う。
2曲目でイエローのイントロが鳴り響き、会場沸騰。一気にスタートした…と思ったら花火がドカ―――ン!

ええええぇぇぇ!?マジで!?ビョーク以来だよ、演奏に合わせて花火がドカンドカンって。しかも2曲目で!
サプライズはこれだけで終わらない。続いては蝶の紙吹雪。CL優勝かっていうくらいの紙吹雪。
マジかよと言う間も与えずに、しっちゃかめっちゃかな最中で、今度はバルーン攻撃。
 
もはや、フジロックにおけるエンタメアイテムの総攻撃や〜。
ここまでやられると、もう、なんか感動する以外の選択肢はないな。
あきらめよう。あんた達はすごいよ。素直にモッシュピットで見れば良かったよ。

意外と未発売の新曲を多く放り込んできたのだが、違和感もなくすんなり受け入れることができる。
我々の為に、いっつも汗だくでステージを動き回るクリス。ピエロって言ってごめん。
途中、霧雨だった雨が、小降りに戻ってきた所で「雨に歌えば」かっこいい。映画のワンシーンみたい。
ViVA LA VIDAはアコースティックだったけど、大合唱。
ラバーズ・イン・ジャパンはやらなかったけど、アンコールの締めにもってきた新曲はかなり良かった。
レーザービームに雨が降り注いで、まるで星が瞬いているかのように光り輝く。天の川ならぬ、雨の川。

お腹一杯だ。もう、今日は何もいらねえ。

あまりにすさまじいステージが終わって、本当はオールナイトでダレンエマーソンを見たかったのだが、もう無理。これ以上はいらん。
初日撤収。

宿に向かう途中で、雨は強さを増してきた。うーむ。帰って正解だったかも。

泥にまみれた靴をホテルのフロントで脱ぐと、従業員の女性が「靴置いといて下さい。オーナーに洗わせますんで。」
おお。オーナーに洗わせるんだ。
この人何者だろう。年の頃は30半ばだと思うんだけど。オーナーは明らかに40半ばだし、年の差婚か?ただの従業員か?
そんな疑問を残しつつ、風呂へ。
おお、風呂は展望風呂だ。

値段も安いし、オーナーのべしゃりとオトギリソウの近さがなければ良いホテルだよなあ。(失敬)

風呂上りにニュースを見ると、新潟で大雨。避難勧告が出て、死者も出たらしい。

「・・・・」

そういえば、今日はやたらと雨を心配してくれるメールが多かった。
電波状況が悪くて、返信できた人も、できなかった人もいたけどみんな心配してくれてありがとう。
苗場は、こんな酷い状況ではありません。むしろ、09のオアシスのLIVEの時の方が雨は酷かったです。

皆の優しさに感動しつつ、2秒後には寝てました。

2日目につづく。

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