EURO 2012
1 / 2 / 3 / 4

TOURNAMENT

  【予選グループ総括】

こうして、終わってみれば、オランダを除いて「順当な顔合わせ」のいつもの面々が勝ちあがった。
どの試合も白熱することは間違いない。
しかし「強い」と思わせる戦いを見せたのは、唯一ドイツのみ。
今大会は、どの国もまだ本調子ではないのか。
死のB組を勝ち抜けた両国は、地力の劣るA組突破の国との対戦。地獄から天国からというやつか。
逆にC組、D組は1位だろうが2位だろうが同じこと。アツい戦いが期待される。
ドイツとスペインが分かれたのも面白い。ドイツは16年ぶりに栄冠を手にすることができるだろうか。

 
Best8 (byポーランド) 1st
   開催日: 2012年6月21日
チェコ 0 0-0 1 ポルトガル
0-1
【マッチレポート】
ゆるいA組と、苦しかったB組では、1位と2位の立場が容易に逆転する。
ポルトガルが圧倒的に優位な立場で始まった決勝トーナメント1回戦。
ポルトガルは、実は選手個々のレベルからすると、かなり高い。C・ロナウドは説明不要だし、ナニはマンUの中心選手。
ぺぺとコエントランはマドリーのレギュラーで、Rメイレレスはリバプールでもチェルシーでも重用された。
ポルトの大黒柱のJ・モウチーニョ、一時期ブレイクしたポスチガなど、ハイレベルだ。
対するチェコは、未だにバロシュがレギュラーだし、ロシツキーはケガで、ワールドクラスはツェホのみ。
試合はまさに、C・ロナウド率いるポルトガルのアタックvsツェホという展開だった。
恐るべきは、ツェホのセーブ力。神がかり的なセーブを連発。
しかし、残念なのがチェコの攻撃陣。ロシツキーがダメでも、せめてネチドがいたら違ったんだろう。
見せ場は左サイドを駆け上がるピラルの高速ドリブルのみ。
あとは、ポルトガルのシュートをツェホが防ぐのを見るばかりだ。2004年の魅力的なチームは見る影も無い。
しかし、ポルトガルも基本はコエントランからロナウドを使うか、ナニが持ち上がるか。
フィニッシュはポスチガよりもロナウド任せといった感じだ。P・ベントは監督には若すぎるか?
モウリーニョにスカウティングレポートでも貰うか?
後半に入ると、ポルトガルがいつツェホの壁を破るのか、もしくはチョンボをするのかという試合に。
見せ場のロナウドのFKもポスト弾かれるし、クロスもいまいち精度に欠ける。
マークも厳しいCロナウドは、何度も倒され、白いユニフォームが芝の色に染まる。
しかし、とうとう待ちに待った瞬間が訪れた。
右からのクロスにポスチガはあわせそこなうが、強引に前に切り込んできたロナウドがヘッド。
ツェホも反応するが、さすがに1本くらいは手をすり抜ける。
ゴール!!!決まったのは35分を過ぎたあたりだ。時間としてはポルトガルは有利。
10分を守りきれば勝ち。
なんだかんだいって、今日のロナウドもけっこうキレは良かった。
あとは試合を終わらせるだけなのだが、昔だったらポカをしたポルトガルも、ここはキープ戦術に。
4分という、長めのロスタイムも終わり、ポルトガルの勝利。笛の瞬間、ロナウドが全開でガッツポーズ。
メッシはユーロに出られない以上、C労ナウドがバロンドールをとるにはこの大会次第だと思う。
ポルトガル、次節はスペインとフランスの勝者とやることに。スペイン相手にポゼッションサーカーを
したら負けるに決まってる。フランスの方がやりやすいだろう。




 
Best8 (byポーランド) 1st
   開催日: 2012年6月22日
ドイツ 4 1-0 2 ギリシャ
3-2
【マッチレポート】
トーナメント上では、最も実力差がある組み合わせ。
ドイツはクローゼ、ロイスが先発。Mゴメスとミュラーがベンチ。ケガでも不調でもないし、余裕の表れ?
いきなりゴールにせまるドイツ。一発目はクリアされるが、二発目はゴールへ。しかし、これはオフサイド。
ギリシャは守備の形が良い。しかし、目立つのは守備ばかり。
22分、クローゼ、ロイス、エジルとクラブチームのようなパス交換。惜しくもGKにセーブされる。
ドイツの猛攻は続く。ロイスは好調の模様。チャンスを演出する。が、その直後にカウンター。
ノイアーの飛び出しで、事なきを得たが、これぞギリシャサッカーだ。守りの姿勢を経済にも活かして欲しい。
ドイツは終始押し込んでいたにも関わらず、ゴールが生まれるまでは39分もの時間を要した。
さらに、崩した形は防がれるのに、決まったのはラームのミドルという変な展開。
とはいえ、これでギリシャも出てくるだろうし、後半は動きが生まれそうだ。
そして後半開始から9分。なんとギリシャに有利に動いてしまった。何度もチャレンジしたカウンターが決まる。
ボアテングのミスとも言えるが、ゴール前でサマラスにインに入られた。この時点で手遅れ。押し込まれて同点。
これで、ふたたびギリシャに引きこもる理由ができてしまった。
だが、ミスをしたボアテングからのクロスに後ろから走りこんだケディラが飛び込んでシュート。
ゴールにつきささり、再びリード。メルケル首相も大喜び。「ギリシャめ!アンタ達はユーロのお荷物なのよ!」と
言わんばかりのガッツポーズ。
そして、ドイツはミュラーが入りCK。ここでクローゼが打点の高いヘッド!決まった!3-1。リードを広げる。
2点差ではギリシャは苦しい。
74分、エジルがクローゼに素晴らしいスルーパス。シュートはGKに当たって、ロイスの足元へ。
これをダイレクトにリバウンドシュート!豪快に決まって4-1。本日、好調のロイスの一発で安全圏へ。
ドイツはゲッツェも投入し、テストの段階に。頭を抱えるギリシャサポーター。
しかし、エジルとケディラはマドリーに行って、さらに上手くなった。モウリーニョ効果か。
後半43分、またもボアテングがミスった。ギリシャの遠目のシュートに手が当たり、ハンドの判定。
これでPKを獲得したギリシャは2点目を手に入れた。
ただ、残された時間は無い。ドイツが試合を終わらせて勝ち抜け決定。
ちょっとDF(というかボアテング)に不安はあるが、ドイツが順当に勝ち抜けた



 
Best8 (byウクライナ) 1st
   開催日: 2012年6月23日
スペイン 1 1-0 0 フランス
-
【マッチレポート】
これまで、一度もフランスに勝ったことがないスペイン。しかし、苦手意識というほどのものはないだろう。
なぜなら、この隣国は、そもそのメジャー大会でのめぐりあわせ自体が少ない。
とはいえ、ベスト8の組み合わせの中では最もハイレベルな激闘が期待される。
スペインはセスクをトップに持ってきたゼロトップを採用。そしてフランスはメネズとナスリがベンチスタート。
スウェーデン戦の不甲斐ない試合のあとに、チーム内で口論も起きたと言われるフランス。
ブランが監督であれば、W杯の時のようなトラブルは無いだろうが、下り調子になっているのは事実。
試合は、予想通り、スペインがポゼッションをリード。しかし、フランスもスライディングを多用し、カットに走る。
前半5分、フライパスに走りこむセスクがエリア内で後ろから倒される。PK!?と騒然となるもお咎めなし。
時間帯として早すぎるというのもあったかもしれない。
その後は、スペインは不気味に出方を伺う展開。ミドルも多く、フランスGKロリスが忙しい。
それでも、決定的なチャンスは少ないか、とフランスDFも思っただろう。不意に左サイドを突破され、上がったクロスに
走りこんだのは、シャビ・アロンソ。ワンバウンドしたヘッドは鋭角に突き刺さり、難なくスペインが先制。
前半20分で1-0。フランスはベンゼマにまでボールが回らず、ちょっとイラだち始める。
30分、ようやくチャンスらしいチャンスを手にしたフランス。少々距離はあるが、角度はバッチリのFK。キャバイエが
ゴールの隅に蹴りこむが、名手カシージャスが右手一本で弾き返す。
ただ、前半のフランスの見せ場といえば、これぐらい。その後はスペインがジワジワゴールを伺うシーンばかり。
後半、状況は前半と変わらず、キープするスペイン。
点差は1点だが、それ以上に差がある両チームの戦い方。でも、なんだろう。つまんない試合。
スペインの練習風景を見てるようで、フランスもお上品だし。ナスリが入っても何一つ変化は起こらない。
なにもなく時間が過ぎていく。スペインはトーレスを入れて1トップに戻すが、戦い方は変わらない。
両チームとも、選手が変わっているのに状況が一向に変化しないのは退屈極まりない。
もう一度、試合が動いたのは90分が過ぎようというその時だった。
エリア内でボールを受けたスペインが倒され、PK獲得。この時間でPKか〜。
シャビアロンソがロリスの逆をついてゴールをゲット。2-0だ。
こうなってしまうと、なす術なし。心は折れただろう。
当然、サプライズを起こす時間は無く、そしてフランスにその気もなく試合終了。
見ている方としては、これだけの好カードだけにもうちょっとバチバチの試合を期待したが、なんというか、
何もない試合だったな。


Best8 (byウクライナ) 1st
   開催日: 2012年6月24日
イングランド   0 0-0 0 イタリア  
0-0
0 ex 0
0 ex 0
 ○○××- 2  PK 4 ○×○○○
【マッチレポート】
本番で調子を上げてきた・・・というより、ぶっつけで新スタイルを確立してしまったイタリア。
ダイナミックながらも古いスタイルで戦うイングランド。ルーニー、カッサーノ、バロテッリの悪童トリオの組み合わせ。
イタリアはカッサーノとバロテッリが先発。ノックアウトは負けたら終わり。プランデッリもイングランドに出し惜しみはしない。
開始から攻め気のイタリアと、守備的なイングランド。面白い構図だ。様子を伺うかと思われたイタリアだが、リベロの境地を
開拓したデ・ロッシがロングシュート。なんとポスト直撃のニアミス弾。
その直後、右サイドからの低いボールを処理し損ねたイタリアDF。最悪の位置でイングランドボールに。
グレンジョンソンのシュートを防いだのは、世界一のGKの左手一本。説明のしようがない、天才的な反応速度でセーブ。
ブッフォン以外のGKであれば、間違いなく決まっていただろう。落ち着きと瞬発力を兼ね備えた歴史に名を残す名手。
イングランドもいい形を作り始める。しかし、カウンター。カッサーノのスルーは長すぎて合わず。でもバロテッリは拍手。
どうも、このヤンキーコンビは仲が良い。それを見ながら、なぜかチャックを直すホジソン監督。カメラワーク・・・。
10分過ぎて、イングランドが左右からクロスをいれる。この時間帯はイングランドが優勢か?なかなか面白い試合だ。
ルーニーのヘッドがバーを越えると、今度はイタリアの時間。イングランドのゴール前が慌しい。
25分、オフサイドを取り損ねたイングランドをバロテッリが襲うが、テリーが倒れこんでカバー。
31分、フライスルーにダイレクトで当てるバロテッリ。これは力なく止められる。今度はイングランド。上手いバックパスに
ウェルベックがフリーでシュート。やや高めに吹かしたが、綺麗なトリックプレーだった。お互いの力が拮抗した好ゲーム。
その後もチャンスが交互に訪れる格好だがスコアレスで終了。
階段を下りながら、前半終了の時点でピルロとルーニーはユニフォーム交換。まだ早いだろ。
後半開始直後はイングランドが攻め込むが、落ち着いたイタリアDFはラインを切って対応。
逆にチャンスを迎えるイタリア。バロテッリが1対1。しかし、ハートに阻まれ弾き返す。そのボールをモントリーボがシュート。
しかし、ボールはゴールの上に。内容は動いているが、スコアが動かない。
攻め込まれるイングランド。たまらず、ウォルコットとキャロルを投入。先に1点が欲しい・・・。
その甲斐あってか、キャロルの落しからチャンスを得るが、まだ点は取れない。
後半30分を過ぎても点が取れないイタリアは、カッサーノを下げてディアマンティをいれる。
しかし、目立ってはいなかったカッサーノだが、いなくなるとややリズムが落ちたのか、イングランドが攻める。
終了間際に、素晴らしい組み立てから、最後はルーニーのバイシクル。決まったらマンガだ。
これが外れて試合は延長戦に。
普段だったらキレてるところだが、EURO休暇で、今週も振休のオレは余裕だ。
足がつったジェラード。しかし、ここで大黒柱を外すわけにはいかないイングランド。
延長に入ると足が止まったイングランド。イタリアも苦しいが、まだ走れそう。
ディアマンティのクロス。合わせるFWが無く、見送るイングランド勢・・・!ポストに当たる!あぶねえ!
イングランドのGKは、メジャー大会でこういう失点が多いのが特徴。ハートも気をつけたい。
延長前半が終了し、すぐに後半へ。
お互いに疲労はピーク。足がもつれたり、正確性に欠いたプレーが出るように。これが勝敗に影響するか・・・。
攻めの形は作るものの、固いDFに手を焼くイタリア。9分、ゴール前へのクロスにノチェリーノがヘッド!
しかし、これはオフサイドの判定。うーーん。決まらない。
結局120分、スコアレスでPK戦へ。
イタリアが先行。バロテッリが一番手。読まれてはいたが、コースが良かった。
イングランドはジェラード。これも同じような状況。読んでも止められない。
2番手はモントリーボ。これを外す!
イングランドはルーニーを投入。ふてぶてしく決める。イングランドがリード。
3人目はピルロ。かつてのPK職人だ。チップキックで決める。ハートが飛ぶのを読んでいた。強心臓!
イングランドのヤング。力みすぎじゃ・・・・やっぱし!!バーにぶち当てる!これで同点。
4人目ノチェリーノ。ピルロに習って、勢いを殺して落ち着いて決める。
イングランドはAコール。これも落ち着いて・・・・いや、ブッフォンが反応!止めたー!逆転!
5人目ディアマンティが決めて試合終了!!
イタリアが鬼門のPKを制して勝った!
素晴らしい試合だった。少なくとも昨日の試合よりは見所も多く、白熱していた。
敗者にも気持ちがあった。アツいゲームだったが、ラフなプレーは少なかった。
どちらが勝ってもおかしくなかった。健闘を称えあう両チーム。これぞEURO。
ドイツとしてはイングランドのほうが組みやすしだったかもしれないが、大会は面白くなった。



  【Qファイナル総括】

ベスト8は出場チームの現状を色濃く表していた。
登り調子のポルトガルが、苦しみながらもチェコを下し、スペインは覇気のないフランスを一蹴。
ドイツは選手を替えながらも好調を維持。イタリアは、チームになりきっていないイングランドを激闘の末、撃破。
結果、本当に強い4チームが残ったのは実に喜ばしい。
まあ、ここまで順当過ぎるといえば、順当過ぎるけど。
守備的なチームが残らなかったのも良い傾向だ。あの、イタリアが攻撃に魅力を見出している。
スペインとドイツが少し抜けているが、ポルトガルにはロナウドの他、名選手が揃っているし、イタリアは大会内で
チームとして成長している。
「ベスト4が一番面白い」の言葉通り、見逃せない対戦が残った。
がんばって見ようwwww。

 
Best4 (byウクライナ) 1st
   開催日: 2012年6月27日
ポルトガル   0 0-0 0 スペイン  
0-0
 0  ex  0
 0  ex  0
×○○×-  2  PK  4 ×○○○○
【マッチレポート】
久々に2日後の試合。いやあ、EUROはスケジュール詰め込みすぎだろ。
開始前、会場を驚かせた、スペインのスタメン。ネグレド先発の文字。セスクでもトーレスでもなく、ネグレドのワントップだ。
理由は定かではないが、準決勝でいきなりの先発に耐えられるか。
対するポルトガルはこれまで通りの布陣。個人的には、今大会でCロナウドが一番、気合が入ってる選手に見える。
もちろんシェフチェンコやレヴァンドフスキとか開催国の選手はそうなんだけど、ロナウドは必死さが伝わってくる。
負けて、ニコニコはしないだろう。やっぱり、ガチンコで戦ってる以上、最後の1秒まで闘志むき出しで戦って、負けたら涙が
止まらないというのが、本当の戦いだと思う。フランスやイングランドは、負けてもサバサバしすぎだったよ。
さて、明日も振休というEUROシフトのオレ。だんだん、社内でもアイツはパネェと噂が流れる。まぁ有休じゃなくて振休だから。
スペインは、強いんだけど、前節の試合を欧州のメディアもオレと同じ見方をしたらしい。一言で「退屈」。
あれは美しく勝利するためのポゼッションではなく、時間を潰すためのポゼッション。つまりバルサ流の戦い方ではない。
開始から、予想通りスペインがポルトガルのゴール前でジワジワと攻めの形を作る。
しかし、ポルガルもカウンターを直接ロナウドが運ぶ形で攻め上がる。スペインはロナウドに二人をつけて対応。
どちらかといえば、やっぱりスペインが押してはいるが、効果的な攻撃をしているのはポルトガルだ。
Cロナウドが、Sラモスにつっかけていく。わざとファウルをもらいに行くプレイ。上手い。・・・というか、コイツ、ルーニーを
退場させたときもそうだけど、クラブのチームメイトとか関係ないよね。今は敵なんだからって感じで。
スペインがボールを大きく回すと口笛が吹かれる。攻めあぐねているようにしか見えないのだ。
結局、前半は0-0で終了した。チャンスの数ではスペインかもしれないが、質ではポルトガルが上回った。
後半が始まっても、やはりスペインの攻撃は単調。これは・・・負けてもおかしくない・・・。
しかし、デルボスケ、ここでネグレドとセスクをチェンジ。ゼロトップだ。
状況の打開を図るスペインだが、展開に変化は無い。中途半なミドルを打ってチャンスを潰す。
ポルトガルも、思ったより、スペインの守備の寄せが早く、苦慮している模様。
ポルトガルは、ポスチガに代わってトップを努めたウーゴアウメイダを下げてオリヴェイラを投入。
しかし、試合はいつの間にやら、残り10分。
またも高速ドリブルで抜けようとするロナウドを、シャビアロンソが強引に止める。ファウル。
ちょっと遠いがロナウドの距離。蹴ったボールは意図せずアルベロアの腕に。ルールにのっとり、イエロー。
さあ、近づいてもう一回・・・・ちょっと高いか。ボールはバーを超えていった。
今度はスペインのFK。クロス気味のボールがポルトガルのカウンターの餌食になる。
走り出すポルトガル。パスはロナウドに通るが、ここはハズレ。チャンスをあるのに、ロナウド、決められず。
こうして、90分戦っても決着つかず。延長戦へ。あのスペインが一点も決められなかった。
延長では、最後にイニエスタの放ったシュートが止められた以外の見所はなく、時間が過ぎていった。
だが、延長戦でも、試合に何一つ変化はなくPK戦に委ねられることに。
先行はスペインのシャビアロンソから。・・・・外した!!
そして今度はポルトガル。Jモウチーニョ・・・止めた!!お互い決まらず。
2本目はイニエスタ。落ち着いて低いところへ決める。
ポルトガルはぺぺ。助走から・・・場所はバッチリだったが、脇をすり抜けて決まった。
3本目はピケがキッカー。反応しているが、届かず!決めた。
ポルトガルは・・・ナニか。ちょっと高いか!?いや、決まった!
4本目はSラモス。真ん中に蹴りこんできめた。
対するポルトガル。先ほど蹴ろうとしてナニに代わったアウベス。・・・バーに跳ね返される!!外した。
5本目をスペインが決めると、ロナウドが蹴ることもなく試合が決まってしまうが・・・・。
セスクが最後のボールをギリギリポストの内側に蹴りこんで決めた。
まけた現実に納得がいかず、首を振るC・ロナウド。
PK戦にまでもつれ込んだ準決勝は、最後の最後でスペインに微笑んだ。
試合展開からしてみれば、決してファイナリストに相応しい戦いではなかったが、王者が勝ち残った。
メジャー2大会を制した地力の勝利。皮肉にも、これまで望んでも手に入れられなかった「王者の風格」で
勝ち残ったといえよう。いずれにしても、連覇まであと1勝。スペインの歩みは続いている。



 
Best4 (byポーランド) 1st
   開催日: 2012年6月28日
ドイツ 1 0-2 2 イタリア
1-0
【マッチレポート】
メジャー大会でイタリアに弱いドイツ。しかし、実際は絶好調のドイツに、ようやく調子を上げてきたイタリアという構図。
ただ、お互いに守るスタイルから脱却し、大国の名に相応しく、エキサイティングな試合になりそうな予感。
ドイツが優勢かと思われた試合だが、意外にもイタリアがミドルを連発。やるなあ。
ドイツはちょっと形を意識しすぎて、脅威を与えるような怖さを出せていない。
そして20分。左からのクロスにバロテッリが走りこむ。頭にあてたボールはゴールへ。
なんと、イタリアが先制。これにはちょっとビックリした。
時間帯的には慌てる時間でもないし、内容も悪くないドイツだが、これはちょっと焦る。
攻撃に厚みをつけてきたドイツ。Mゴメスはちょっと味方と連携が合わず。ずっとスタメンで使い続けなかったのが
悪い方へ出たか?
イタリアはモントリーボがかなり良いポジショニングとパスワークで、ピルロが塞がれていてもボールが動く。
そして、36分。絵に描いたようなカウンターでボールはバロテッリへ。オフサイドなし。ラームが必死で追いかけるが、
これは届かずに、振りぬかれたシュートはゴールへ。ミドルほどの距離はあったが、バロテッリにはお構いなし。
ここ大一番で2ゴールと、大器の才能を証明した。若いドイツは焦り始める。細かい所が雑になってきた。
まだ前半だ。クオリティではイタリアを凌駕するはずのドイツ。・・・今年こそは勝ってくれよ〜。こんな所で負けんな!
前半が終了して、スコアはまさかの0-2。ベンチに戻る道中でブッフォンがバロテッリに雄たけびを掛ける。
勢いは完全にイタリア。このハーフタイムは監督の腕の見せ所だ。レーブ、頼むぜマジで。
後半、明らかに不調のMゴメスに代えてクローゼ。そしてポドルスキに代えて全開のMVPロイスを投入。
そのロイス、開始早々にシュートを放って、体を馴染ませた後、エリア付近でボールを受け、ひきつけた後にパス。
そこからクローゼ、ラームと続き、完全に崩した格好になったがシュートは吹かしてしまった。
ドイツサポーターもイタリアサポーターも悲鳴を上げる。前半に比べ、落ち着いているし、形も良いドイツ。期待だ。
しかしイタリアもディアマンティを入れて対応。くそ!プランデッリの野郎。
そのディアマンティからのカウンター。マルキージオへ絶妙のパス。やばい!!危なくボールはサイドへ。
後半20分過ぎ、バロテッリの足がつる。早くねえ?場内はブーイングの嵐。・・・あれ?代わるの?
ディナターレと交代。まあ、大役は果たしたし。ベンチで祝福を浴びるバロテッリ。ちくしょう。
時間がなくなってきたドイツ。ボアテングに代えてミュラー投入。最後のカードも切ってきた。
ゴール前で自由にさせてもらえないドイツ。またもイタリアのカウンターが襲う。ボールは脇へ。何度、このシーンを
見ればいいんだろう。もう、やめてくれ。
唯一の救いが、昨日の試合よりも格段に見ごたえのある攻防だということぐらいか。
36分もカウンターの突破を食らうドイツ。しかし、攻めの手を緩めるわけにはいかない。追加点を取られたら終わりの
ハイリスクな戦い方を続けるしかない。それでも点が取れないドイツ。復活したキエッリーニの壁が立ちはだかる。
40分、最大のチャンスもバルザレッティに阻まれた。攻撃的とはいえ、あのイタリアである。
その守備を崩すことがいかに困難なことか。
時間は残酷に過ぎていく。2点は遠い。
ここ数年で最も完成されたドイツは、ここで消え去ってしまうのか。これがメジャー大会の恐ろしさなのか。
44分のシュートがブッフォンに止められ、CKにノイアーが上がり・・・そして期待に胸を膨らませたドイツ国民が
うなだれる。残された時間は、あまりにも少ない。
45分、CKのこぼれ球がバルザレッティの腕にあたる。PKだ!
エジルが落ち着いて決めて、すぐにセンターサークルへボールを戻す。まだ終われない!
ロスタイム4分は、過ぎようとしている。まだ笛を鳴らさないでくれ。
最後のFKが蹴られた瞬間・・・・試合終了。
優勝候補と言われ、順風満帆にきていたドイツ。
こんなシナリオがあっていいものか。今大会、最大のサプライズは、準決勝で起きたと言ってもいい。
受け入れたくはないが、これが事実。ポルトガル-ドイツの決勝が見たかったが・・・。
これで日曜日はスペインとイタリアの決勝戦となる。











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