1 SUMMER SONIC 2012 2012.8.18〜8/19 at 千葉マリンスタジアム
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サマソニを振り返ろう

毎年、メッセ内に過去のラインナップポスターを貼っているサマーソニック。
フジロックのラインナップを見ても「ああ〜懐かしいな〜」とあまり思わないのに、何故かサマソニはすげー懐かしく感じる。
なんでだろう?フジっ子なのに。
フジはラインナップに関係なく、毎年行くようになっちゃったし、
「これから伸びるかも」っていう期待のアーティストが出るというより知名度に関係なく、実力のあるアーティストが出る傾向にあるので
ポスターに感じ入るものがないのかも。
その点、サマソニはやっぱ面白いラインナップだよなあ、と思っちゃう。

俺の初サマソニが02という、超個人的な10周年記念ということで、サマソニレポの前に、
勝手に回顧録を書いちゃおうかと思います。

2000年

記念すべきサマソニ第一回は富士急ハイランドで行われた。
この時はサマソニの存在というかフェスの認知度自体が低く、参加した人もそんなに多くないのでわ?
でもメンツを見ると、清水の彗眼が光るラインナップ。
初日はトリがジョンスペで、二日目がジェームズブラウン。ドラゴンアッシュを入れたりする辺りにサマソニぽさの原点がある。
そしてリーフの前には若手の勢い全開のMUSE!!
さらにサブステージは一発目がシガーロス!そしてコールドプレイ!!
初日は今だったら、半端ないメンツだ。
そして二日目は、今も昔もトリが似合うグリーンデイ。
グリーンデイはフジロック初開催の年。二日目のヘッドライナーとして準備していたが、嵐の翌日だったので、中止。
登録だけで、実質フジロックには出たことが無いという、最もサマソニらしいアーティストなのである。
ウィーザーの後には、懐かしい!マンサン!
そのあとはトライセラ、スネイルランプときてリヴィングエンドか〜。
サブステージはTAF。タヒチ80の前には新人のくるり!
一か所開催なので、アーティストは1日公演で帰路に着く。
もっと早く知ってれば行ったのに。

2001年

第二回も行ってない。
でもテレ朝で深夜に二日目(よりによって)を放送してるのを見た。
この年も大阪の概念はないのかな?東京のみの開催。でも会場はマリンとメッセ。
トリがベックでプライマル、ランシドと、初日はロック&パンク。
そして二日目は今でいうラウドパークかな。
絶頂期から1年くらいして、まだまだ勢いのあるマリマンとフォロワーとも言えるスリップノット。
サブにマーキュリーレヴ!!!エルボーもいるが、驚きのストロークス。
この時はまだデビューアルバム出しててなかったんじゃない?

2002年

はいはい、これが初サマソニでした。第三回。
ここからたすきがけのラインナップで、大阪との2Days入れ替え方式に。
初日のガンズが衝撃的。
当時のガンズ(今もか)は存在自体が危うくて、アクセル一人になって消滅するのでわ?というのを突っぱねてた時。
まず、ホントにガンズが来るのか?が話題だった。
ステージ3つしかなかったっけなあ?もっとあったかと思うけど。
この中だとフーバスが出世したほうかな。
当時は「スカイラークズってなんだよww」とか言ってた。
二日目は別のバンドのLIVEに誘われてたので行ってない。
ラインナップから言って、今のパンクスプリングスだよね。
オフスプ人気が安定していた時か。サブにモリッシーが来てるのは凄い。何気にストリーツやMUMがいる。

2003年

今だに語り継がれる年。03(ゼロスリー)。第四回。
これはモチロン両日参加です。
初日がスカパラからハイロウズ、チープトリック、NFGにblink182、ジョンスペと来てブラーで締める。
マウンテンのトリがトラヴィスでブラーと被り「見たかったね〜」と悔しがった年。
そして二日目がもう、なんとも。
世界でもトップニュース扱いとなったオーラスのレディオヘッドのクリープ。
クリープやってくれ〜とか思ってたわけでもないし、
やるって言ったら嬉しいかと言われると、どうかな?と答えたかもしれないけど
実際に見たときは涙が出た。
その前が2枚目を出す直前のストロークス。これも凄かった。

2004年

第5回はフジロックがすごいメンツだったはずで、サマソニはあおりを受けたのかも。
メンツ重要視の若かりし頃だったので行くのを見送った。
でもグリーンデイは衰えてなかったし、アヴリル&SUM41が一番仲良しの頃。
ビースティーの前にマッドカプセルとかNERDとかwww。
マンドゥとMUSICをサブのトリに据えたのは日本のフェスらしくて実に面白い。

2005年

第6回。NINはたしかこれが解散LIVEだったはず(復活したけど)
デュラン・デユランとかLaSとかのレジェンド枠ができ始めた。
やっぱメタル寄りかな。
二日目はオアシスという武器を携えて完売御礼。これには参戦。
一年の空白を得て参加したサマソニは、ステージもガンガン増えててすっかりビジネスライクで引いた。
この辺りからフジっ子になっていく。

2006年

第7回。メタリカがトリでも売り切れた初日。
よく見るとテクノ(ダンス)が頑張ってるので、そこを合わせ技として完売させたのかな。
この年はお休みした。フジが好きで、サマソニが嫌いになってきた頃。
リンキンがMUSEより上に位置されていた年。リトル・バーリーがビーチのトリというのは面白い試みだったと思う。

2007年

第8回。流行りのブラックアイズピアーズでF1層(女性の20〜34歳)を取り込むことに成功。
フジ“ロックフェスティバル”との差別化か、サマソニは“ジャンルレス”のイベントとなってきた。
二日目に参加した記憶がある。
サルがトリという冒険の年。混雑度が高くなかっただけに、快適だった。
普通にマリンの全員集合でバッチリ映るぐらい簡単に前にいれた。
カサビアンやマニックス、ブロックパーティなどマリンはニューロック色が強かった。

2008年

第9回は復活のヴァーブと人気絶頂のコールドプレイをブッキングに成功。
他のステージも錚々たるメンツ。これも当然の完売。
サマソニの手腕がほめたたえられた年でもあり、両日参加した記憶がある。
やっぱりブッキングに左右されちゃうサマソニというイベント。
でも、そんなに参加してる気はしなかったけど、結構行ってたんだな〜。
知り合いもたくさん見に来てた人気の年。

2009年

第10回。開催をフジのように三日間にしてやっちゃった黒歴史。10周年なのに。
フェスバブルのダークサイドが出てしまった例ともいえるが、逆にこれで全てソールドだったなら
サマソニもラインナップ以外で人を惹きつける何かを手に入れたと言ってもよいだろう。
でも、残念ながらそうはならなかった。
ビヨンセやNE-YOを組み込み、再びF1層を囲い込み「サマソニ=夏の風物詩」化を狙った年。
この姿勢が多くの反感を買った(?)ようで、サマソニは考え方のレベルが低いと思われることに。
でも、フジロックと違い「ロックフェス」と看板を掲げているわけではないサマソニは、ロックに傾倒する必要はなく
ごった煮の夏フェスとして存在するんだというこの趣は、今となっては評価できる。
問題は、サマソニを大事にしすぎていた客側にあったと思えるのである。
少し離れた位置から「サマソニってこんな感じ。入れ込み過ぎずに軽い感じで行くなら最高」と考えれば、
別にマリンのトリが好みじゃなくても他のステージにいればいいやというだけのことなのだ。
ただ、それにしてはチケ代がするので、割り切れない気持ちがでてしまうということに。
この年は、その辺の気持ちの整理がつかず「サマソニは分かってない」の一言でバッサリ不参加にしてしまった年だ。

2010年

前年の不評を受けて二日間開催に戻し、それでもロックフェスからの脱却を図っていたように感じる第十一回のメンツ。
この年も不参加。
ただし、単独でスマパンやぺイヴメントには行った記憶があるので、
チケ代だけを考慮したら普通に参加することもできたなあ、と反省。
でも、信念を感じないブッキングのサマソニがカッコ悪く見えていたので、行くのが嫌だった。
スティービーワンダーやテイラースイフト、ドリームシアター・・・別に見たくなけりゃ見なきゃいいのだが。
多分、空いてた年なので、行けば良かった。

2011年

ロックファンを狂喜乱舞させたストロークス&レッチリのトリを迎えて、久々に「さすがサマソニ」と言わしめた年。
さらには、前日にアンダーワールド、プライマルという陣営のソニックマニアを開催。実質3日間のフェスだった。
全日参加となった。
ただ、Xという爆弾を放り込み、違いすぎる客層を取り込んだために、色んな弊害も起きた。
それを化学反応だ、ということは絶対にできないが、チケットの販売力を変な形で学習してしまったサマソニ。
「ステージが一緒だから問題なら、分けてしまおう」という考えにつながるわけだが・・・・。
いずれにしても、二日目はこれまでになく、すげえ混んでいた印象。
こんなに混むくらいなら、メンツが弱くても空いてるサマソニがいいなあ、と思ってしまった。

2012年

サマソニをフジの余韻を払拭するための、豪華なアフターパーティの感覚で考えた結果、誰が来ても気にならなくなった年。
両日参加。
サマソニは混まない年の方が得だ!とまで思うようになってしまった(笑)
最終的なメンツ的には弱くない。それでも売りのであるトリが見たい欲求を埋める旬の雰囲気は薄く、
完売できる年とは思っていなかったので、正直二日目のソールドには驚いた。
結果論でいえば、リアーナ、ジャミロ、ケシャを見たいF1層は、これまでの取り込み施策の効果が出て、スタジアムを埋めるに至ったようだ。
さらにモモクロZはよくよく聞けば、単独公演で数万を埋められる存在。この辺にサマソニの悪い所が出るのだが、ステージを分けたのは正解。
どの層かと言われれば分からんが、新たにオタク層の取り込みにも成功。おかげでステージの混雑の分散に変な感じで成功した。
さらに、現地で驚いたのが韓流の存在。チャン・グンソクが出てたなんて当日まで知らんかった。
F2層(34〜49歳の女性)までも取り込み、なんか歪んだ家族の参加するフェスみたいになってきた。
例・オールドロックな父(ニューオーダー)、韓流マニアの母(TEAM H)、イケイケの姉(リアーナ)、オタクの弟(モモクロ)
キレイにトリの混雑が分かれたのは奇跡的だったかもしれない。
こうして、全体としてチケット販売する旨みを覚えたサマソニは来年はどうするのだろうか?

まあ、いずれにしても「ロックフェスじゃないんだよ」という表明でストイックなメンツは期待しなくなったし
逆に、混んでると嫌だなと年齢的に思うようになってきたので「今年もフラッとサマソニ行こうよ」とぐらいがちょうどいいと思う。
過去のサマソニを振り返り、この十年でだいぶサマソニとへの接し方も変わってきたなあと感じる。

前置きがだいぶ長くなったけど、それではサマソニレポの方を、いってみたいと思います。


サマソニ一日目(その3)につづく・・・・。

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