2014 FIFA WORLD CUP
1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6

TOURNAMENT

  【予選グループ総括】
スペイン、イタリア、イングランド、ポルトガルが大会を去り、南米・北中米が地元の強さを見せつけたグループリーグになった。
ネイマール、メッシという南米のスターが実力を発揮しているのは、地の利というしかないだろう。
また、CLで疲弊したマドリーの選手が、ベンゼマを除いて、のきなみ不調だったのは、日程の過密さによるものであろうと思う。

大会の試合レベルで言えば、まあ仕方ないと言えば仕方ないが、試合ごとでレベル差がすげえあるということ。
ただし、それはチーム単位でなく試合単位。つまり、すごい試合をした、同じ国が、次の試合では酷い内容をって感じ。
全体でみれば、3戦とも良かったのはオランダくらい。フランスもブラジルも、ドイツ、アルゼンチンも波があった。
ダークホースは次々と強国を打ち破り、決勝トーナメントに上がった16チームを予想できた人間はいないんじゃなかろうか。

そこにアジア勢が、特に期待を集めていた日本がいないのはさびしい限りだが、今大会の3試合はそこに相応しくなかった。
逆転ゲームのオンパレード、ゴールの連発の大会で、見てる方には楽しい大会。まあイタリア人にしてみたら「カオス」と
言われそうだけど、点が決まったらDFを攻めるのではなく、FWを褒めてあげてほしいね。

本当にカオスだったのはスアレスの噛みつきと処分。当初は余裕をかましていたウルグアイも、結局出場停止が下され、焦る。
歯型がついてるし、噛んだんだろうね。アフリカ勢もケンカが絶えなかったし。

我々世代にとっては、なじみのある選手が代表監督になって、年を感じることもあった。
Nコバチ、ラムシ、デシャン、クリンシー、Pベント、ヴィルモッツ、ホン・ミョンボ・・・。ジーコやマラドーナの頃の選手は、アレだった
けど、最近の元選手は、監督のアカデミーがしっかりしていて、ペップやシメオネ、モンテッラなど名監督になっている。

雨季は終わったのに、雨の試合も多く、急増のピッチは芝が根付いてない会場もあり、試合会場で差があったのは悲しい。
事前準備をして、なおこの環境に慣れるのは、南米以外のナイーブな国にはできなかったということだろう。

ちなみに予選Gの結果予想は48試合中27試合が的中。波乱が多かったが56.25%とギリギリ半分以上の的中。
でもこれじゃあtotoは当たんねえよなあ


 
Best16 (byベロオリゾンテ) 1st
   開催日: 2014年6月28日
ブラジル   1 1-1 1 チリ  
0-0
0 ex 0
0 ex 0
 ○×○×○ 0  PK 0 ××○○×
【マッチレポート】
南米対決。ブラジル対チリ。ブラジルにとってはスペインかオランダを想定していただろうが、チリは勝手知ったる相手。
特に問題はない。試合前、A・サンチェスとDアウベス、ネイマールが抱き合う。フレンドリーな映像。

入場後、国歌斉唱。国歌は90秒で切られるんだけど、結局アカペラで最後まで歌うんだよね。そんなら最後まで流せばいいのに。
エスコートキッズも全力で歌うブラジル。すげえなあ。
解説がノックアウト方式を「ナックアウト方式」って言ってるのがちょっとカッコいいので、俺も今後は積極的に言おうと思う。

試合開始。主審はイングランドのハワードさん。イングランドもイタリアも負けたので両国の主審は決勝までいきやすいね。
基本的に北欧、イタリア、ドイツの審判はレベルが高い。スペインやイングランドはリーグ戦を見る限り、ミスジャッジが多い。
ただ、イングランドのハワードさんはちょっと別格で、メジャー大会の決勝も多く仕切っている。最初の厳しいタックルも厳格に笛。
これでファウルの基準が決まるので、最初の笛は重要だ。

前半10分、フッキがエリア内で倒されるが、これはノーファウル。エリア外ではしっかり取るが、エリア内では微妙なのは流す。
なるほど、ヨーロッパのCLクオリティって感じのジャッジだ。
エリア内でネイマールが粘ってパスを出すが、惜しくも流れてチャンスを逃す。それでもブラジルのペース。ネイマールのCK。
TシウバのヘッドにDルイスか、チリのDFの足か、とにかくボールはゴールへ。良い時間帯で先制。1-0。

ブラジルの攻勢で、試合は当然のようにホームペース。しかし、しかしである。
ブラジルのスローインを虎視眈々と狙っているビダル。そしてサンチェス。ビダルがかっさらって、即座に中央のサンチェスへ。
阿吽の呼吸でワンタッチシュート。ゴール。まさに強奪。1-1。これがチリの恐ろしい所。ワンチャンスを全選手が狙っている。

その後もブラジルはペースを緩めず、縦へ縦へ。ドリブル、パスを効果的に、ネイマールも非常に良い動きを見せる。
そしてチリも、奪ってからの攻撃は素早く縦へ。これを見ちゃうと、ゴールを目指さない国が勝てないのは必然だ。
いつでもゴールが生まれそうな空気のまま前半終了。

後半、ロッカールームでの指示は終わり、フェリポンはベンチへ。しかし、ブラジルの選手たちはピッチに入る前に話し合い。
なんか、部活っぽいなあ。

左サイドからの高く、長いクロスにフッキ。トラップから腿だか膝だかでゴールに流し込む。ゴ―――・・・・あれ?違うの?
オフサイドか?いや、ハンドの判定だそうな。イエローカード。リプレイを見るが微妙。ハルク(フッキの愛称)は胸が広いから
あれが腕だとは言い切れないトラップだったけど。ノーゴールの判定から数分経っても、フッキはハワード主審に噛みつく。
慣れてるから、余裕でシカトのハワードだけど、あんまりやると退場になっちゃうよー。

チリはビダルを起点に、回数は多くないが、的確にチャンスを演出。Jセーザルでなければ3〜4点は取られてる。
なんだか、勝利が当然と思われていたブラジルに緊張感が走る。ここで終わってもおかしくないのだ。

そうこしている間に、同点のまま時間は過ぎていく。どちらもチャンスが無いわけではないので、ハラハラする展開。
終盤はチリがブラジルのゴール前で展開する時間が多く、ブラジルがカウンターで焦る、というパターン。
結局、延長に突入したけど、ブラジルはちょっと不安だなあ。

延長に入って、まだ両国の足は止まらない。素晴らしい集中力だ。
足と言えば気になるのがサンチェス。パンツをまくり上げてブリーフみたいにするのがすげえ目につく。
バルサの時でも見るので、長いパンツが走りにくいのか。下着もボクサーパンツでなく、三角ブリーフ派なのかも。

延長はブラジルが優勢。チリはあまり効果的に攻められないが、仮にPKになれば、ここでブラジルが散る可能性が50%に
跳ねあがる。こうした心理的な部分を利用しているとも言える。
120分で倒したいブラジル。延長でも良しのチリ。
後半はさすがに足が止まってきた。ブラジルが攻めきれないところ、チリが一刺しを狙うが惜しくもバーを叩く。
本当に怖い相手だ。チリ以外の世界中がゾッとしたことだろう。

120分が終わり、とうとうPK戦に。なんとも言えない空気が漂う。ブラジルサポーターも敗退の可能性を考え始めただろう。
あまりにも重い空気になったPK戦が始まる。

先行はブラジル、Dルイス。落ち着いて決める。ずげえ緊張しただろうが、さすがだ。
チリはピニージャ。Jセーザル止めた!ちょっと真ん中すぎたか。それでも良く見た!!
つづいてウィリアン。枠の外へ。このバカ!慰められながら下がる。
チリはやっぱりブリーフスタイルのサンチェス。左・・・Jセーザル!!神か!!連続セーブ。
マルセロは力強く叩きこむ、手に当てたったが、それでもブチ込んだ。
チリはそっこーで3本目。嫌な空気だったから。高いボールは止められずゴール。
続いてブラジルのフッキ。チョコチョコから速いシュートは止められる!
チリは真ん中に蹴りこむ。これが決まってタイ。
そしてネイマール。歩いて止まって歩いてシュート。ちょっとずるい気もするが決まった。
チリの5人目ハラ。ボールはポストに!!!!!!これはJセーザルのこれまでの賜物だろう。

ブラジルの息の根を止める寸前までいったチリ。ブラジルはW杯の恐ろしさを嫌というほど味わっただろう。
涙のチリ。負けて帰っても、彼らを罵る声はないだろう。グッバイ、ブリーフ。


 
Best16 (byリオデジャネイロ) 1st
   開催日: 2014年6月28日
コロンビア 2 1-0 0 ウルグアイ
1-0
【マッチレポート】
またしても南米対決。日本を粉砕したコロンビアと、スアレスを欠くことになったウルグアイ。
ファルカオとスアレスがいれば盛り上がったのにね。

フジのスタジオにはトゥーリオ。・・・田中さん、その髪型、強引すぎじゃないですかね。物理法則を無視したロン毛。
まあ、いいけど。

スアレスの出れないウルグアイ。代役はもちろんフォルランしかない。ファルカオなしで勝ちあがってきたコロンビアと
スアレスなしでは勝てなかったウルグアイ。戦力的には互角に近いが、どうなることか。
マラカナンは、南米対決の効果で超満員。ただ、ちょっとスタンドは黄色が目立つかなあ。
しかし、どちらも戦う男の顔になってる。

前半開始。ホームさながらの歓声のコロンビア。個人的にはフォルランにがんばって欲しいのでウルグアイ推し。
ちょっと引きすぎのウルグアイ。スアレスがいないだけでこうなるか。

少し停滞していた前半、囲まれていたJ・ロドリゲスが胸トラップから、そのままダイレクトボレー。
ボールはゴールバーを叩き、枠内に。あんなの止められねえよ。
スーパーゴールでコロンビアが先制。1-0。

先制されてウルグアイに攻めっ気が出てきた。
クロスに中央で待つフォルラン。ボールは高く外れていったが、ボールのない所でジェペスに倒されフォルランと口論。
たしかにアレは頭にくるかな。

前半は1-0のまま終了した。

後半、コロンビアの左からのクロス。流れ過ぎに見えたクロスだが、クアドラードが飛びついて無理やり中央へ戻す。
それを、またもダイレクトで決めるJ・ロドリゲス。ピンボールのようなパスワーク。やっぱりこれも止めらんねえよ。
すっかりニューヒーローのJ・ロドリゲス。バルデラマの後継者の名にふさわしい活躍だ。

ウルグアイもこのまま終わるわけにはいかない、多少、強引にでも打っていく。逆転の時間は、まだまだある。
だが、自由自在に攻撃を繰り出すコロンビアと、苦しそうに攻めるウルグアイ。対照的なコントラストだ。

ウルグアイ、M・ぺレイラがルーズボールに追いついたが、コロンビアGKオスピナが押さえる。両者が交錯しそうな
シーンだったが、これは二人が交わして事なきを得る。ちょっとコロンビアが押し込まれるようになってきた。
ただ、最後の所はやらせないしたたかさもあるコロンビア。残り時間は引いて守る態勢に。

カバーニ一人では、最後までこれを崩せずに試合終了。かえすがえすもスアレスがいたら、と思う試合であった。


 
Best16 (byフォルタレザ) 1st
   開催日: 2014年6月29日
オランダ 2 0-0 1 メキシコ
2-1
【マッチレポート】
優勝候補に急浮上のオランダ。南米はもはやアウェイではない、北中米のメキシコ。
ベスト16屈指の好カードなんだけど、スタンドは半分くらいしか埋まってない。超もったいねえ。

V・ペルシーが戻ってきたオランダ。アウェイユニフォームが多かっただけに鮮やかなオレンジ色がピッチに映える。
開始数分でデヨングが交代。どうやらアクシデントのようだ。交代枠を一枚消費してしまった。

正直、オランダがメキシコを圧倒する展開も想像したが、優勢なのはメキシコの方だった。
お互い、カードスレスレのファウルや引っ張りあいもあり、激闘になる予感。

オランダは強いチームだが、精神的な脆さに加え、DFラインの青さがある。一点取られて引かれるのは嫌だ。
逆にメキシコはしたたかさが伝統のチームだから、メンタルで負けるってことはないだろう。

30分が経過して主審がタイムアウト・・・・タイムアウト!?バスケじゃねえんだから。
ああ、給水タイムがあるのね。へえ〜。3分ね。
給水はもちろん、監督が堂々と指示を出せるってのと仲間同士で声を掛け合って確認ができるってのが凄い。
ファンハールみたいな戦術マニアにはでかいルール変更だろうなあ。

メキシコのキャプテン、35歳マルケス、スピードは衰えているはずなのに、カイトやV・ペルシーに一歩もひけを
とっていない。逆にオランダの方がドス・サントスにやられてる。そのドス・サントス。倒れた所を押されてキレる。
一瞬、騒然とするが、それほど騒ぐようなシーンでもない、まあ落ち着け。

前半のロスタイムは4分。給水も加味するそうで、そうしたら3分以下はないんじゃないか。むしろ5分でも足りない
試合が出るんじゃないか、と思うが、ルールだからね。
マルケスのパスミスにV・ペルシー。ロッベンに渡すが、モレノとマルケスがはさみこんでクリア。
ちょっと足かかってるけど、今日の主審はけっこう流す。

モレノが痛んで交代かも。ハーフタイムがあるから回復するといいけど。
これで時間が無くなって前半終了。オランダ、暑そうだなあ。こういう面でもメキシコの方が地の利がある。

後半開始。結局モレノは交代。
開始から3分。ゴールから距離のある場所でルーズボールにドス・サントス。DFが付いていたが足を振り抜いてシュート。
危険な位置ではなかったが、不意をつかれたオランダはこれを止められずゴール。0-1。
やはり、オランダの守備は不安がある。メキシコにとっては勝ち抜ける最高のシナリオだ。
バルサのマシアで天才の名を賜りながら、メッシという化物の陰で移籍を余儀なくされたドス・サントス。
まだ25歳。再ブレイクの兆しが見えたか。

メキシコはミドルをどんどん狙うようになってきた。
オランダはセットプレーから、飛び込んだデフライのシュート。メキシコ守護神オチョアの手に当たり、ポストへ。
出た!ブラジル戦でも奇跡のセーブを見せたオチョア。
さすがに、こんだけ名前が売れたらW杯後はオファーくるだろ。

何度か攻め込むオランダ。ロッベンは倒れるたびにファウルを要求するが、無理だよ。今日の主審からPK取るのは。
時間はメキシコの目論見通り、どんどん無くなっていく。
オランダは押せ押せムードにはなるが、再三のチャンスもオチョアが防ぐ。

30分。またも給水タイム。ここでV・ペルシーを下げてフンテラールを投入。
メキシコもチチャリート投入。ファンハールが指示を出す。この時間を有効に使えるだろうか。

だが、どちらかと言えばリスタート後はメキシコの動きが良くなっている。
メキシコは個人でキープできるんだよなー。

どんどん時間が無くなってきた。これは・・・ジャイアントキリングあるか。
オランダは43分。10本目のCK。さすがに、こんだけCKあったらチャンスあるんじゃないか。
クリアされた所、オランダが後ろに戻す。フリーのスナイデル。コースを見て、思い切り振り抜く。
一直線にゴールに突き刺さる。ここで同点!1-1。今大会、不調だったスナイデルの起死回生ゴール。
離陸寸前だったオランダ行きの飛行機はキャンセルだ。

こうなると押せ押せのオランダ。給水タイムを含んだロスタイム6分があれば試合は決められる。
そんなオランダのロッベン。ドリブルを、切り返して切り返してエリア内。倒れた!!
ここで、とうとうPKをゲット。うわー執念だなー。この主審からPKもぎとったかー。
キッカーはフンテラール。オチョアの逆をついてゴール。わずか6分間の大逆転劇。

メキシコ最後のスルーパスもオランダが守りきって試合終了。
いやあ、ワールドカップって本当に凄いですね。



Best16 (bレシフェ) 1st
   開催日: 2014年6月29日
コスタリカ   1 0-0 1
 ギリシャ  
1-1
 0  ex
 0  ex 0
 ○○○○○ 0  PK 0 ○○○×―
【マッチレポート】
イタリア、イングランド、ウルグアイという歴代優勝国を退けて堂々の首位突破のコスタリカ。
コートジボワールから時間ぎりぎり、奇跡の勝利をもぎとったギリシャの戦い。

組み合わせ的には迫力にかける試合だけに、試合内容の方で期待をしたものの、
まあ、それほどすごいプレーもなく、お互いの陣内を行ったり来たり。
岡ちゃんはギリシャ戦の解説をしていただけに、ちょっとギリシャのメンタルの強さに惚れた模様。

ようやく決定的なチャンスが出たのも、前半37分。ギリシャの後方からのクロスに足を投げ出したGKナバス。
ナイスキーパーだったが、この試合のハイライト探すのは大変だぞ。

もたもたした前半が終わって後半。ベスト16の試合は好ゲーム続きなだけに、まあこういうのもあるか。
FIFAのブラッター会長も来賓席で渋い顔。

しかし、試合は突然に動いた。コスタリカ、左サイドから中央へグラウンダ―のパス。
ルイスがノートラップで、そのままシュート。ゴロゴロゴロとボールはギリシャゴールへ。
GKも転がるボールを見つめてしまった。後半の早い時間帯で先制。1-0。
これで、ようやく試合が動いてくれると面白いんだけど。

ちょっとヒートアップしてきたのか、勝ってるコスタリカベンチも暴言を吐いてイエローをもらう。
そういや02W杯でカニーヒアがベンチなのに退場を食らうっていうことがあったな。

ギリシャはラインを上げてコスタリカ陣内に。よしよし、こうでなくっちゃ。
それでもコスタリカはGKナバスを中心にDFがよく組織されてる。
だが、後半20分。コスタリカDFドウアルテ。スライディングが遅れ、レイトタックルに。二枚目のイエロー。
退場だ。ここでコスタリカは、数的不利のハンデを背負うことになった。

こうなったら、立場は逆転。押し込んでいくギリシャ。粘るコスタリカ。遅延行為でイエロー連発。
それでも勝ちたい。後半ロスタイム。パワープレイで放り込むギリシャ。強引なシュートだったが、コスタリカGK
ナバスがセーブ。リバウンドを叩きこんで、ギリシャ、またもやロスタイムで奇跡を起こした。
ゲーム序盤はつまらない試合だったが、終了間際にドラマが待っていた。長い前フリだなあ。

延長戦に突入。
こおでNHKはEテレにチェンジ。こういうのやめてほしい。
録画だったら、絶対、延長部分が予約できないじゃん。

数的不利のコスタリカは防戦一方。GKナバスが気迫のセーブで気を吐く。
ギリシャにしてみれば、FWが決めきれないという決定力不足にも映る。
コスタリカはカウンターが精一杯の手段だが、ナバスが好調なだけにPK狙いもある。
客席はコスタリカ陣営だらけ。ギリシャが攻めて、ナバスが守るたびにため息の連続。

おかげで、試合はPK戦にもつれ込んだ。
ここでギリシャ監督、サントスが退席。たまにPKを見ない監督というのもいるが、今回は退場だろうか?

先方はコスタリカ。1本目、決まった。
ギリシャFW、チャンスをハズまくってたミドロブル。いいのか?コイツで。なんとか決める。
2本目。コスタリカ、先制点のルイス。ゴールの上を狙って決めた。これ、怖いだろうなあ。バッジョになるよ。
ギリシャも落ち着いてゴール。
3本目、コスタリカが決めた。ギリシャも決めるが、ナバスは読みは当たってきた模様。
4本目、コスタリカのエース、キャンベルが決める。そしてギリシャはベテランのゲガス。強いシュートだったが
左手一本!!止めた―。この試合、何度もピンチを救ったナバス!
5本目をコスタリカが決めれば終了。緊張の中、これも上へ。決まった!逃げ切ったコスタリカ。

テクニックの応酬やスーパープレーはなかったけど、気持ちの強さを見た試合。
ここまでのレベルなら、精神論を説いてもいいかもしれない。



Best16 (by ブラジリア) 1st
   開催日: 2014年6月30日
フランス 2 0-0 0 ナイジェリア
2-0
【マッチレポート】
今大会は好調のフランス。サコがケガでベンチだが、ほぼベストメンバー。
ナイジェリアは愉快なGKのエニアマが魅力。(vsアルゼンチン戦のレビュー参照)アフリカ最高の守護神なのに
とっても気さく。今回は所属するリールがあるフランスとの対戦だ。

スタジアムはブラジル人が多いようだが、ナイジェリア贔屓。ブラジルはフランスに良い思い出がないからなあ。
ナイジェリアに勝ってほしいというより、フランスに勝ってほしくないんだろう。
当のナイジェリア人は、多分フランスのサポーターより少ないと思う。なのに、ナイジェリアへの声援の方が多いw

前半は、フランスが繋いでからの崩しを重視、ナイジェリアが臨機応変にラインの上げ下げを行うという展開。
最初のチャンスはナイジェリア。フランスは、しっかり人数を割いていたが、ふわっとしたパスに合わせられ、
ゴールを急襲される。ネットに沈めたものの、これはオフサイド判定。スローで見ると、たしかにギリアウトだ。

逆に、フランスは、抜けだした所から、パスで運んで、ポグバが中央でジャストミート。しかし、ナイジェリアGK
エニアマが見事にセーブ。アルゼンチン戦はニコニコしてたのに、今日は怖い顔してる。

フランスはボールを追いたてるが、ナイジェリアがこれを受け流してキープ。やはり、フランスは予選グループで
楽をしすぎていたか。守備には手を焼いているが、攻撃は悪くない。パスは効果的だし、シュートも打ててる。
リードしていれば、この展開が続いても困らないが、前半終了時点で未だ0-0。

後半、ナイジェリアはエニアマが中央でひざまついてみんながそれを囲む円陣。ちょっと面白い画だ。

フランスは少し修正してきたが、やはりナイジェリアが自由にプレーしている印象。
ミドルを打つタイミングやボールを持っていない時の動きなど、ナイジェリアの方が良い。
フランスGKロリスも、しばしばピンチにさらされる。

後半25分、ベンゼマとグリーズマンのワンツー。まるで翼君と岬君。完全に崩した格好だが、GKエニアマが腕に
当てて、セーブ。転がったボールをナイジェリアDFが掻きだして。九死に一生を得る。
その後もフランスはこれでもかとシュートを浴びせ続けるが、ゴールを割ることができない。

攻め続けてもエニアマとゴールの枠に嫌われるフランス。ここまで攻め込んで点が取れないと嫌な空気になるが
ようやく打開の瞬間が訪れる。エニアマがハイボールをディフレクトしたボールが、運良くポグバの頭に。
これでようやくフランスが先制。1-0。

点が取れてからフランスは落ち着き始める。時間を上手く使い、キープすると見せかけてゴール前へのパス。
グリーズマンがヒールで流して追加点。

後半のロスタイムに追加点を決められてはどうしようもない。
ナイジェリアがここで涙を飲む。




Best16 (by ポルトアレグレ) 1st
  開催日: 2014年6月30日
ドイツ 0(2) 0-0 0(1)
アルジェリア
0-0
1  ex
1  ex 1
【マッチレポート】
目下、ラマダン(日中の断食)真っ最中のアルジェリア。ドイツもエジルとケディラはトルコ系なんでイスラム教徒。
彼らはラマダンをスルーすることを宣言している。サウジアラビアなら超おこられるらしい。
まあ、断食って言っても日没後はOKだから、腹は減るけど調整はするだろう。
水ももちろん飲むんだろうし。

スタジアムはアルジェリアの歓声が鳴り響く。この人たちは、当然ラマダン中なんだなろうなあ。
前半、ドイツが優勢に回していた所、一発カウンターのアルジェリア。ドイツGKノイアーがエリア外まで出てきて
カバーリング。勇気あるなあ。

スリマニを起点に、カウンター狙いのアルジェリア。ドイツのフォーメーションに合わせて4-3-3。
「自分たちのスタイル」を目指すアジアの小国よ。これがW杯の戦い方だ。
びびっていては始まらないと、攻めるドイツ。

アルジェリアの左からのクロスにヘッドが合わさるが、これはオフサイド。ギリギリのラインだ。
ドイツはエアバトルを挑むが、アルジェリアの壁は固く閉ざされている。
チャンスは多くないものの、アルジェリアの攻撃はかなりの精度でドイツを狙ってくる。ノイアーのポジショニングが
正しくなければ、とっくにゴールを割られていてもおかしくない。

前半は、お互いにどちらもチャンスとピンチを繰り返し、スコアレスのまま終了した。

後半、ゲッツェに代えてシュールレを投入。たしかにこのジレンマから抜けるには、パサーよりストライカーだ。

多くの時間がアルジェリア陣内で行われるが、アルジェリアのDFはあまりにも固く、ドイツは表情でイライラが
分かるようになってきた。

ドイツはムスタフィがケガでケディラと交代。
人数をかけて、最後の崩しを行うことに。パワープレーではなく純粋に足元のボールを意識している攻撃。
時折、ふいに放り込みを行う。ミュラーが飛び込んで、ドンピシャのヘッドだが、アルジェリアGKのスーパーセーブ。
決まらない時は決まらないな〜。

ミュラーは再三、再四に渡って、ゴール寸前のプレーを見せるが、そこどまりで終わってしまう。

後半40分。ドイツのFK。ミュラーがずっこけ(?)る。そのまま一気に前線へ。そこに合わせるようなキック。
わざとか?トリックプレーなのか?リプレイのコケ方はちょっとわざとらしかったな。

アルジェリアのロングボール、ここもノイアーが思いっきり走りこんでクリア。素晴らしい。
おかげで、残念ことに90分で決着がつかなかった。

延長戦突入。気合いを入れ直すアルジェリア。円陣を組んで吠える。

延長開始早々、左サイドでミュラーが粘る。その間、シュールレは信じてゴール前へ。
見事なパスが出て、シュールレは落ち着いて合わすだけ。
ドッと疲れたが、先制点をゲットした。1-0。

そして延長後半。
追加点で引導を渡したいドイツと、信じるアルジェリア人。
シュバイニーが足を痛めて交代。
ケガじゃないけど、足を吊る選手も多く出てきた。

残り時間もほとんどない中、エリア内のエジルに決定的なパス。
それをシュールレが打つが、DFのカバーで跳ねえる。エジルが押し込んで2-0。

これで全てが終わりだと思ったが、アルジェリア左からのクロスで1点を返した。
ドイツだけでなくともゾッとする話だろう。意地の一発。恐るべしナイジェリア。2-1。

しかし、もう1点を取るには時間が少なすぎた。
ドイツが逃げ切って勝利。




Best16 (by サンパウロ) 1st
開催日: 2014年7月1日
アルゼンチン   0(1) 0-0 0
スイス  
0-0
 0  ex
 1  ex 0
【マッチレポート】
アグエロのケガは、やはり簡単ではなく、代わりにメッシの負担を軽減するのがイグアインとディマリア。
スタンドは9割がアルゼンティーナというホーム状態で、クセものスイスを打破できるか。

当然のようにアルゼンチンはスイス陣内に攻めいるが、スイスも自分たちのボールはゆっくり回して展開する。
ワンプレーごとの集中力ではスイスの方が勝っているかもしれない。

前半27分、アルゼンチンのエリア内でシャキリからジャカへのパスが通り、スタジアムは悲鳴に包まれたが、シュートは
GKロメロの正面。1点もののプレーを逃す。
アルゼンチンもメッシのCKからガライ。頭までわずか数センチ、こちらも当たればゴールのチャンスを逃す。

38分。スイスのカウンター。シャキリからのスルーパスが見事に決まる。GKロメロ、迷ったあげく飛び出せず。
1対1の場面で、そのままシュートに走ってしまい、ボールが浮かずにロメロがキャッチ。どっちもミスだったけど
ゴールに繋がらなかったので、アルゼンチンに運があったか。

前半が終了し、後半に入ると、さすがにアルゼンチンも攻勢を強める。
メッシに集めて、そこからの展開を期待するボール回しだが、やや単調か。
イグアインのヘッドがゴールを脅かすシーンもあったが、これはGKがはじき出す。

スイスはカウンターを狙うが、アルゼンチンDFロホが上手く立ち回り、クリーンに押さえこむ。
攻勢に出ると守備が甘くなるけど、アルゼンチンはしっかりケアしてる感じ。

後半30分。アルゼンチンは、ここでラベッシに代えてパラシオを投入。再三クロスを上げるんだけど、ちょっと
ワンパターン。かと思いきや、メッシがジリジリ入ってシュート。GK弾いたボールは競り合いのままCKへ。
ここでちょっぴり給水タイム。

40分、少し強引にアルゼンチンが奪った所、べーラミが強引に奪い返す。頭に来たのかメッシが少し身体をぶつける
しぐさをみせて、待ってましたのべーラミはド派手にすっこけてみせる。両者が呼ばれて、ちょっとドキッとするが、
注意のみ。せっかく仕掛けたのに納得がいかないべーラミだが、挑発は失敗。

直後、メッシが4人に囲まれながら突破。パラシオに渡すが、ちょっと勢いがありすぎてトラップできず。
そのボールを奪われカウンター。ロホが仕方なくカード覚悟でストップ。これで次節は出られなくなった。

試合は膠着状態を脱せず90分終了。延長へ。
息苦しい試合が続くなあ。

延長に入ってもアルゼンチンが押し込む構図は変わらないが、集中力をなんとか保とうとしているのが分かる。
雑な放り込みは、カウンターの格好の餌食になるため、慎重なパス回し。
スイスも強引なカットはスキを生むため、無理なDFは狙わない。このままだとPKは必至だ。

延長後半、ケリをつけたいアルゼンチン、選手を変えてくる。
なかなか崩せないアルゼンチン。回して、回して、ミドル。大体、こういう時はディマリアが打ってる。
もう、何本打っただろうか。スイスの最後の交代カードは守りきる想定の交代だ。このままPKか。

延長も残り3分。メッシが一人かわして持ち込む。持ち込む・・・・スイスDFがラインを形成・・・
右に開いたディマリアへパス!ノートラップで流し込む。
これが決まった!!!!!ようやくアルゼンチンがゴール!

残り時間はない。GKも上がってきてスイスのCK。逆サイドに流れるが、再び折り返しのクロス。
ヘッド一閃!!!ゴールポストーーーーー!!
うわああ。おっかねえよお。

スイスはまだまだGKも上がって攻め続ける。カット。アルゼンチン、無人のゴールを狙うが、これは外れる。
そしてもう1チャンス。ガライ焦る。シャキリがエリアの外。抜群の位置でFK。
シャキリのFKが壁に当たった時点で試合終了。
本当に苦しんだ試合だった。ベスト16は、ちょっと見てる方が疲れちゃうよ。





Best16 (by サルヴァドール) 1st
開催日: 2014年7月1日
  ベルギー   0(2) 0-0 0(1)
アメリカ  
0-0
 2  ex
 0  ex 1
【マッチレポート】
ベスト16の組み合わせの中では実力が拮抗している2カ国。自力ではベルギーの方が有利だが、アメリカは、どんな
時でもダークホースなのだ。

ベルギーの攻めに対して、アメリカは積極なプレスからのカットを狙う。ベルギーはそれほど強くいかず、陣形を守る。
疲労はアメリカの方が大きいだろうが、その分キープもできている。

15分、バカがピッチに乱入して試合が中断。こういうヤツ用の担当がいるのか、しばらく放置。
その後、警備に連行されていった。こういう奴には超高額の損害賠償を請求して、それを世界中に知らしめるべき
だと思う、W杯の広告料と同じ金額払わせよう。

アメリカのキープに対し、ちょっと中途半端なプレスのベルギー。デンプシーが入ってきて、真ん中ぽっこり開いた。
ミドルはクルトワに難なくセーブされる。

ベルギーはアザールを起点に中、外、中と回すようになってきた。フェライニも上がる。
中央のフェルトンゲン、ちょっと遅れて、おしくもチャンスを逃す。跳ね返したボールもベルギーが拾う。
プレスもかわされ、アメリカは苦しい時間帯になってきた。

30分、アメリカのジョンソンがハムストリングを痛めて座り込む。これはダメだ。交代。
クリンシー、指示を与えて打開を図る。

攻めこまれていたアメリカだが、カウンターを図ることで対応。
毎回、良い形で上がるんだけど、ラストパスの精度が悪い。

前半終了間際、アメリカの縦のクロス。危ない位置でクルトワが飛び出してパンチ。
そのままベルギーのカウンターになり、シュート。するどいボールだが、GK正面。

後半になっても、お互いの攻めの構図は変わらず、ベルギーがルーズボールを処理して、優勢に進めるが
未だにゴールには至らない。アメリカは劣勢が続くが、チャンスをうかがっている。

ベルギーはアザールからオリジ、完全にフリーのミララスと繋ぐ。GKとの1対1でミララスが決められず。
アメリカCBゴンザレス、空中戦の着地で足を思いっきりぐねる。立ち上がったけど、映像だと最低でも捻挫コース。
交代枠はラスト一枚のアメリカ。大丈夫かな。

ベルギー、さらに攻める。フェアライ二がゴール前でポストレー。アザールがじっくり見据えて打つが、ハワードの
セーブにあい、ゴールならず。時間も残り10分を切った。
この試合も延長に突入してしまうのか。

喉が渇いてグビグビ水を飲むクリンスマン。
テレ朝の解説、お馴染みの松木がそれを見て「水飲んでるね〜」って見たまんま。動物園じゃねえんだから。

ベルギー、アザールのドリブルは、足をぐねったゴンザレスがカット。足、なんともないのかな?
終了間際、アメリカが大チャンス。オフサイドトラップをミスったベルギーだったが、ふかしてしまう。
判定はオフサイドだったが、リプレイは100%オフサイドではない。外れたからいいけど。
結局、この試合も延長突入。多すぎるよ。

延長前半、ベルギーはルカク投入。
フレッシュなルカクはドリブルで持ち込んで引きつける。折り返しのクロスをデ・ブルイネ。一瞬だけもたついたが
シュートはとうとうゴールラインの中へ。ベルギーは30本以上のシュートを放って、ようやく先制。1-0。

幸か不幸かアメリカにとって、まだ時間は残っている。延長は始まったばかりだ。
しかし、同点を狙うアメリカはDFを後回しにしても攻めるしかない。
何度かピンチを招くが、構ってはいられない。ただ、それでも点差が1点で済んでいたのは、アメリカGKハワードの
おかげであっただけだと理解しておくべきだろう。ハワードも、ベルギーが見せた高速カウンターは止められなかった。
変わって入って、元気いっぱいのルカク。ここへきての追加点で2-0。

延長後半、諦めないのがアメリカンスピリット。
後ろからのロングボールに、ブラッドリーがダイレクトボレー。アメリカが延長後半で1点を返した。
その後もアメリカの猛攻。松木が「入った」とかほざいたが、もちろん入ってない。
残り十分。長く感じる。

直後にベルギーのチャンス。カウンターでゴール前。ここはルカクが、フィニッシュにミス。

今度はアメリカのFK。トリックプレーでデンプシーが抜け出すが、ボールはクルトワの腕に吸い込まれる。

残り数分でも、全く油断できない。アメリカの逆襲は続くが、ベルギーも跳ね返す。
ロスタイムは1分?少ねえ。クリンスマンキレる。

無情にも時間は過ぎて、最後のジェットコースターのような展開が終了。
試合が終われば、仕方ない、苦笑いで審判と握手。相変わらずジェントルマンなクリンシー。
いやあ、手に汗にぎる終盤だった。
ベスト16はこんな試合ばっかりだったな。




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