【マッチレポート】
南米対決。ブラジル対チリ。ブラジルにとってはスペインかオランダを想定していただろうが、チリは勝手知ったる相手。
特に問題はない。試合前、A・サンチェスとDアウベス、ネイマールが抱き合う。フレンドリーな映像。
入場後、国歌斉唱。国歌は90秒で切られるんだけど、結局アカペラで最後まで歌うんだよね。そんなら最後まで流せばいいのに。
エスコートキッズも全力で歌うブラジル。すげえなあ。
解説がノックアウト方式を「ナックアウト方式」って言ってるのがちょっとカッコいいので、俺も今後は積極的に言おうと思う。
試合開始。主審はイングランドのハワードさん。イングランドもイタリアも負けたので両国の主審は決勝までいきやすいね。
基本的に北欧、イタリア、ドイツの審判はレベルが高い。スペインやイングランドはリーグ戦を見る限り、ミスジャッジが多い。
ただ、イングランドのハワードさんはちょっと別格で、メジャー大会の決勝も多く仕切っている。最初の厳しいタックルも厳格に笛。
これでファウルの基準が決まるので、最初の笛は重要だ。
前半10分、フッキがエリア内で倒されるが、これはノーファウル。エリア外ではしっかり取るが、エリア内では微妙なのは流す。
なるほど、ヨーロッパのCLクオリティって感じのジャッジだ。
エリア内でネイマールが粘ってパスを出すが、惜しくも流れてチャンスを逃す。それでもブラジルのペース。ネイマールのCK。
TシウバのヘッドにDルイスか、チリのDFの足か、とにかくボールはゴールへ。良い時間帯で先制。1-0。
ブラジルの攻勢で、試合は当然のようにホームペース。しかし、しかしである。
ブラジルのスローインを虎視眈々と狙っているビダル。そしてサンチェス。ビダルがかっさらって、即座に中央のサンチェスへ。
阿吽の呼吸でワンタッチシュート。ゴール。まさに強奪。1-1。これがチリの恐ろしい所。ワンチャンスを全選手が狙っている。
その後もブラジルはペースを緩めず、縦へ縦へ。ドリブル、パスを効果的に、ネイマールも非常に良い動きを見せる。
そしてチリも、奪ってからの攻撃は素早く縦へ。これを見ちゃうと、ゴールを目指さない国が勝てないのは必然だ。
いつでもゴールが生まれそうな空気のまま前半終了。
後半、ロッカールームでの指示は終わり、フェリポンはベンチへ。しかし、ブラジルの選手たちはピッチに入る前に話し合い。
なんか、部活っぽいなあ。
左サイドからの高く、長いクロスにフッキ。トラップから腿だか膝だかでゴールに流し込む。ゴ―――・・・・あれ?違うの?
オフサイドか?いや、ハンドの判定だそうな。イエローカード。リプレイを見るが微妙。ハルク(フッキの愛称)は胸が広いから
あれが腕だとは言い切れないトラップだったけど。ノーゴールの判定から数分経っても、フッキはハワード主審に噛みつく。
慣れてるから、余裕でシカトのハワードだけど、あんまりやると退場になっちゃうよー。
チリはビダルを起点に、回数は多くないが、的確にチャンスを演出。Jセーザルでなければ3〜4点は取られてる。
なんだか、勝利が当然と思われていたブラジルに緊張感が走る。ここで終わってもおかしくないのだ。
そうこしている間に、同点のまま時間は過ぎていく。どちらもチャンスが無いわけではないので、ハラハラする展開。
終盤はチリがブラジルのゴール前で展開する時間が多く、ブラジルがカウンターで焦る、というパターン。
結局、延長に突入したけど、ブラジルはちょっと不安だなあ。
延長に入って、まだ両国の足は止まらない。素晴らしい集中力だ。
足と言えば気になるのがサンチェス。パンツをまくり上げてブリーフみたいにするのがすげえ目につく。
バルサの時でも見るので、長いパンツが走りにくいのか。下着もボクサーパンツでなく、三角ブリーフ派なのかも。
延長はブラジルが優勢。チリはあまり効果的に攻められないが、仮にPKになれば、ここでブラジルが散る可能性が50%に
跳ねあがる。こうした心理的な部分を利用しているとも言える。
120分で倒したいブラジル。延長でも良しのチリ。
後半はさすがに足が止まってきた。ブラジルが攻めきれないところ、チリが一刺しを狙うが惜しくもバーを叩く。
本当に怖い相手だ。チリ以外の世界中がゾッとしたことだろう。
120分が終わり、とうとうPK戦に。なんとも言えない空気が漂う。ブラジルサポーターも敗退の可能性を考え始めただろう。
あまりにも重い空気になったPK戦が始まる。
先行はブラジル、Dルイス。落ち着いて決める。ずげえ緊張しただろうが、さすがだ。
チリはピニージャ。Jセーザル止めた!ちょっと真ん中すぎたか。それでも良く見た!!
つづいてウィリアン。枠の外へ。このバカ!慰められながら下がる。
チリはやっぱりブリーフスタイルのサンチェス。左・・・Jセーザル!!神か!!連続セーブ。
マルセロは力強く叩きこむ、手に当てたったが、それでもブチ込んだ。
チリはそっこーで3本目。嫌な空気だったから。高いボールは止められずゴール。
続いてブラジルのフッキ。チョコチョコから速いシュートは止められる!
チリは真ん中に蹴りこむ。これが決まってタイ。
そしてネイマール。歩いて止まって歩いてシュート。ちょっとずるい気もするが決まった。
チリの5人目ハラ。ボールはポストに!!!!!!これはJセーザルのこれまでの賜物だろう。
ブラジルの息の根を止める寸前までいったチリ。ブラジルはW杯の恐ろしさを嫌というほど味わっただろう。
涙のチリ。負けて帰っても、彼らを罵る声はないだろう。グッバイ、ブリーフ。
|